11.19.2012

11月13日 カメレオン始めます


大量のカメレオン


と、毒ヘビがやってきた。
(治療されたカメレオンたちがとりあえずダンボールに仮収容の図)

当センターにとって動物が急に増えるのは、野生動物保護という側面では大体喜ばしくない理由によることが多い。

今回は空港での差し押さえ。
木箱に白い袋に小分けにされたヘビががみちみちに入れられていたところを、UWAが発見、御用にした。
さらにその下に超みちみにカメレオンが詰め込まれているのがわかったのはここに来てからの話。

アフリカ内でもエンテベ空港の荷物チェックはどうも甘いらしく、「裏業界」に付け入る隙を与えているようで。
(ウガンダから日本への麻薬持ち込み事件は記憶に新しいところ。弊社からはそれ以降、隊員が巻き込まれないように常に注意喚起が行われている。)

野生動物の密輸も(生死を問わず)例外ではないようで。


で、治療や取材が落ち着いたところを見計らい、救出された爬虫類たちを動物病院に見せてもらいに来た。

ヘビのほうは1匹ずつ袋に入れられて安静にさせてあった。
開けてまでは見ないよ。
だって全部毒ヘビだっていうし。
(でもいるんだよねペットに飼うって人・・・)
危ないあぶない。

とにかくカメレオンBoxに目を奪われる。

いろんな種類が混じっている。
みんな思い思いに葉っぱとか枝とかダンボールに擬態している。
正確には見分けられないけれど、4種類以上はいそうだ。

2本角の種類。かっこいいね君。


こちら3つ角。トリケラトプスみたいだ。


色鮮やかなこちらは・・・お腹がふっくらしているので妊婦か?
動きも人一倍おっくうそう。安産を祈りましょう。


カメレオンはとにかく動きがゆっくりしていてユーモラス。
何しろ92匹ものカメレオンが入っているので、
移動が大変そう。お互いの手や背をつかんだりしながらのらりくらりと移動している。

生きた昆虫(ハエなど)を食べるのでその手間はあるけれど、ペットとして人気が出るのもうなずける。

いや~・・・めんこい。
癒され度がリクガメといい勝負。

ポッケに入れて持って帰りたい衝動を抑えるのが大変だ。
せめて元気そうなやつを手に取って戯れる心ゆくまでじっくり観察する。


でも、能天気モードから現実に話しを戻すと。
このダンボールの脇には選り分けらえた遺骸があった。
もちろん後で埋葬する。
(白い袋はヘビね、そっちは生きてますよ)

木箱に詰め込まれていたカメレオンは全部で147匹で、そのうち55匹がダメだったそうだ。
今アフリカを出る前でこれだったんだから、
輸出先に着いた頃には何匹が死んでいたんだろうか、と思ってしまう。


夕方には爬虫類館の一角がカメレオン展示コーナーに早変わりし、そこに放たれた。


・・・広くて探すのに一苦労


かと思いきや、

さすがに92匹もいるとすぐに1匹2匹は見つかる。探すの意外と楽しい。

但し、

いるとわかっていればだけど。
(何しろ相手は擬態します。しかも命をかけた真剣勝負)

ラミネーターが修理から戻ってきたら看板作ろう・・・。
(かれこれ3か月修理待ちであてにならんけど)


彼らを楽しく探してみてほしい。
そして知ってほしいことがたくさんある。