12.28.2011

Mt Elogn 登山


はじめに:
ここのところ本ブログ更新をサボっていたのは

1.「本社」の用事その他でなが~く家をあけていた。
2. PCの挙動不審
3. 電力とネットワーク不安定さ
4. 単になまけた

等の複合的な理由によります(決して、4だけじゃないです)。

***

とりあえずこの間の最大のイベントは、
1212日から15日まで3泊4日で行ってきた、
ウガンダ東部にある「Mt. Elgon」登山。

ウガンダの山岳国立公園としては世界遺産になっているルウェンゾリ山のほうが有名ですが
私的には隣国のアフリカ最高峰(通称「きりまん」)よりもエルゴンはポイントが高い。

だって標高が4321mという仕組んだとしか思えない数字。
ちょっとだけ心がひねくれている私としては
ホントは4320とか4322とかなのにごまかしているんじゃないだろうかと疑っている。


冗談はさておき、赤道直下での初登山。

日本以上にダイナミックに標高によって景色が変化するので、非常に面白かった。
バナナやらコーヒー畑のひろがるふもとで既に標高1500mくらい。

旭岳(大雪山系)の頂上と同じ標高を過ぎてもまだ環境はRain Forest

立派な木が生えている。

1日目 は「標高2900mの森」の中のキャンプ地に宿泊。
初日で既に今までの人生で経験したことのない標高に突入している。


2日目。
何か不思議な風貌で環境に適応した植物たちが続々登場。
 「終わらない花」という名前を持つ植物。
摘み取っても水なしで5年生き続ける、とレンジャーは言っていた。
5年・・・。試してみるにはちょっと長い。忘れる。
(それ以前にNP内だから摘めないけど)


富士山より標高の高い3500mのキャンプ地でやっと森林限界が近い感じ。
ホオノキみたいなばふばふの葉をつけて生い茂っているのは木なのにキク科の仲間。

「原始的」という表現がぴったりな眺めで、恐竜の1匹や2匹隠れていてもおかしくない雰囲気。



恐竜~!隠れているなら出てきなさ~い!




・・・恐竜ならぬ

ヘルメットカメレオン、登場。
(体長20cm)
この標高=寒さでも爬虫類として平気なんだろうか。
でも動きが緩慢なのは寒いからではなくカメレオンであるゆえだろう。
さすが、爬虫類の中でもファンの多い愛されキャラ。
 
2日目は3500m地点のキャンプで宿泊。
夜の気温は5度を切っていた。


楽しい登山ではありましたが。

翌3日目、ピークアタックの日、

「高山病」というものをついに体験。

何事も経験とはいえ、これはつらかった。
つらいんだけど我慢して歩けちゃう・・・。

「こうやって歩いているうちに症状が重篤になって手遅れになる・・・」
って知ってはいるんだけど
引き際がわからないその怖さを身を以て体験。

ふらふらしつつ、まずいなと思いつつ、吐きつつ、

そうこうしているうちに 

4321ピークに到着。登頂成功。

・・・

その後転がるように標高2900mの1日目のキャンプ地まで降りました。

ということで
登山ではお約束ともいうべき頂上の(自分が撮った)写真がなくて、載せられません。
あしからず。

レンジャーがガイドについているので基本的には安全管理はされていたはずですし、
下山して今元気なんで今回は結果オーライということで。
でも、次もし高山病になったらちゃっちゃと降ります。

12.07.2011

12月3日 ネリカ刈り


前日に引き続き in ソロティ。
午前中はお客があまりいない(と思われる)ので、許可をもらって別行動。

ソロティのネリカ米隊員の任地と活動をちらっと見せてもらいに行く。

同期のR君(村落開発普及隊員)はネリカ米という「画期的(だそうだ)な」種類の米作りを普及する活動をしており、本日は指導している農家さんのうち1件が刈り取りだという。
そこへもう一人の稲作隊員と一緒におじゃまして手伝うことに。
農家さん一家。
絵にかいたようなウガンダ農民。家も伝都的な土壁に藁葺き屋根のBanda

コメを作っている場所は、湿地のまわり。
ソロティは周辺を湿地に囲まれている。
ラムサール条約にも2か所登録されている。
だから一応
「湿地から一定距離内は開墾しちゃいかん」
という決まりがある。

そんなボーダーぎりぎりに隣接した田んぼ。
黄金色の稲穂が見える。
大体の農家さんは小規模で、農薬も今のところ使っていないので、
下手に宅地にされたり土砂掘りされてしまったりするより、
バッファーゾーンの周りを田んぼにでもしてもらっといたほうが、
湿地のままキープされるで保全的にも有効ではないかと個人的には思う。

ま、それは置いといて。

この農家さんはネリカは今回初めてだが、他の品種は既に作っている人なので、既にこの人なりの稲作ノウハウを持っている。
今回はこの人のやり方にならって穂刈り(茶色くなった穂だけを選んで刈る)で収穫。

日本ではクリスマスどうやって祝うんだ~とか、たわいもない話をしながら作業を進める。

楽しい。

でも、

穂刈りってめんどくさい。

根からざっくざっく一気に刈りたい。

・・・というのが日本人3の言い分ではある。

日本では除草や刈り採りなどの作業効率を考えて、田んぼに列にならべて稲を植える。
R君はそういった点の指導もしているようだが、
ウガンダ人に列状に植えさせると
Too much work!
と言われるらしい。

農業に限らずそもそも「後が楽な(効率よい)ように段どる」という発想がこの国にはない。


・・・でも穂刈りも結果的にToo much workだと思うけどそれはいいのか?

穂刈り前提なら列に植える必要はないものの、
何せ「弥生時代ベース」の方法なので作業は遅いし、刈り残しを後でちゃんと収穫しないと収量も落ちる。
でも根元から一気に全部刈っちゃう場合は、
作業が1回で終わるし早いし楽だけれども、稲の大部分がきちんと熟するまで待つ必要がある。

「待っているうちに雹が降って全滅したらゼロになるじゃないか!
だったら実った分から取って23度収穫したほうが損がない」
というのが農家さんの弁。

・・・
ま~、どちらも一長一短ということで。
こんな感じで
一緒に作業したり話したりしながら伝えたもののなかで、
彼らが「いい」と思ったものだけが残っていくのだろう。


でも、ひとつだけ疑問が。


めんどくさがりのウガンダ人が本当に何度も穂刈りに足を運ぶのか?



賭けろと言われたら「しない」に1000シル。
でもこの農家さん真面目だからしそうだな~


田んぼ1枚で、ネリカ米が大きな資料袋に半分くらいとれた。
R君曰く、ソロティは土地がやせているので他地域に比べ収量がイマイチらしい。
でも農家さんの満足そうな笑顔を見ると、悪くない量が採れたようだ。

「これは売らないでクリスマスに家族で食べてみる。残りは次の種もみにする」

最初の収穫はお金に換算はされなかったが、
彼らのクリスマスと次シーズンの楽しみをちょっと増やす結果となったみたいだ。

作業後、奥さんがお昼を用意してくれたのでごちそうになる。
この地方のメインの主食:カロ(中央)
ちぎってスープにつけてもちもちと食べる。
素朴な味がしておいしい。

12月2日 ソロティ出張


首都から北へ約8時間かかるソロティへ出張した。
例によってエキシビジョン(移動動物園)の手伝いだ。
ソロティ地方は私の住んでいる中央地域とは民族がちょっと異なり、マサイなんかと同じような遊牧系から分化したテソ族中心の町。

お客の前で居眠りこくパタスモンキー
ご苦労様


さて、そろそろ
カメラマンとかグラフィックデザイナーもどきとして働くのも楽しいんですが、
本業に関してももちっと仕事をしましょうかねえ

ということで今回はNew教材を作成して持参。
移動動物園に連れてきた動物のカードと、ウガンダの代表的な自然環境、「Wetland:湿地」「forest:森」「Savanna:サバンナ」の写真を用意。
その上に、生息している動物のカードを貼り付けてもらうシンプルなゲーム。
ウガンダのどんな所に何が住んでいるのか知ってもらう(復習してもらう)意図。

出口付近に陣取って環境写真を貼ってみる。
すごーく遠巻きにエラそに腕組みして子供らが見ている。
ウガンダ人は視力が驚異的に良いのでかなり離れていても大丈夫らしい。
「見終わってヒマなんでしょ~?ゲームやるか~?」
呼びこんで、やらせてみる。
結構熱中。
食いつきはいい。
誰かがトライしていると、なんだなんだと人が集まる。
こっちの人は写真や映像が大好きなので、写真を使った教材というのは良かったようだ。

ただ、今回の誤算は
先週末で学校の学期が終わってしまったので、メイン対象と想定していた学校の団体が来ない。
家族グループ相手だとイマイチ盛り上がりに欠く。

人の波が思ったよりまばらな中で一人で人に声をかけ続けるのはちと心が折れる。
合間にパロットをからかう展示動物の説明など他の手伝いを挟みながら実施。

やってみて手ごたえはあった。
今後も試行錯誤してみましょう。


今回、ちょっとおもしろかったのが
囲いの外からマタツ(車種:ハイエース)の上にのぼって覗く人々。
誰かがコレを商売にしているのか?
というくらい入れかわり立ちかわり覗きの車がやってくる。
トラックの荷台に荷物を盛って、さらに人をてんこ盛に積んで乗り付ける強者も。

入場料の2000シルは日本円で100円ぐらい。 
この地域はセントラル方面とはだいぶ経済的格差もあると聞いた。
エンテベの入場料5000シル+交通費に比べたら圧倒的に安いとはいえ、
日給8000シル(学校の先生でこれぐらいの給料)程度で働いている人にはシビアな額だろう。

まあ。そこまでして(タダで)見たいなら止めはしないけど。
いくら視力が強靭でも角度的に体験コーナーのラクダぐらいしか見えていなかったと思う。
残念。

11.24.2011

11月24日 セネネ

本日も朝は雨。
雨がやむまでま待ち、さて出勤でもと思ったところ


窓の外をふわ~んふわ~んと白いトンボのようなものが舞っている。


一瞬、蝶?と思うふわふわ感。

でも、スピードと羽ばたきが鳥並。

フォルムはトンボ

群れとはいわないが、けっこうな数がふわんふわんと見え隠れする。


外に出て確認。


正体は君か。
みどりのバッタ。




ウガンダではこいつを
セネネ
と呼び、







食べます。
イナゴ的に。

はねと脚とヒゲをとって、からりと油で揚げたやつが市場でよく売っている。
味はエビ風味。おつまみによろしいかと。
やはり甲殻類。
調理例として干しエビのかわりにお好み焼きに入れる、など。


そういえば、11月はセネネの季節だって誰か言ってたな。
どっかに移動していくのか、わらわらやって来ると。

よく見るとあっちでもこっちでも、スタッフやその家族がセネネを追いかけている。
アスカリ(警備員)も手にいっぱいに持っている。

「季節がない」と思っていたけれど
旬の味覚はみんな楽しみにしているみたいだ。

11.20.2011

11月18日 学校イベント

隊員が配属されている小学校で行われた音楽・日本文化紹介の手伝いに行ってきた。

首都や私のいるエンテベとは違い、
完全ローカル地域ではムズングは更に珍しく
それががたくさん来たもんだから子供たちがすぐに寄ってくる。

挨拶して
その後、音楽イベントからスタート。
子供らが学年ごとに歌とダンスを披露する。
隊員がおしえたのか、日本語の歌も歌ってくれた。上手。
それ以上にびっくりしたのはやっぱりダンス。
中、高学年にもなると大人顔負けのリズム感で。
ブラックゴスペルを謳っていた頃、
この「黒人リズム」というやつに本当に悩まされたものですが。
コレ、根本的には練習してどうなるもんでもないなあ、と痛感。

子供らのあとに、私らも歌う。
私ら今回「音楽キャラバン」としてきたので、ここが一応メイン。
マンゴーツリーの下で歌うのは練習と勝手が違ってなかなか難しい。

音楽のあとは、日本の文化紹介。
日本の制服も立派な「文化」

室内で書道、折り紙、日本のおもちゃを体験するコーナーや、
空手体験コーナーなんかもあり。

なんとなく流れで日本のおもちゃコーナー担当に。
けん玉とか、お手玉とか、一回やってみせるとあとは子供らで勝手に遊んでいく。
皆、楽しんでくれたけれど
どんどんおもちゃが減っていく。

なくなることは予想の範疇とはいえ、ちょっとまてまてまてまて! 
ほかのお友達があそべないでしょ~!
特に花札は遊べなくなるからばらばらに持っていっちゃいかん!
札を死守しながら描かれた日本の動物、花、四季なんかを説明。
意外な形で日本の自然紹介ができてちょっと満足。

数あるおもちゃの中で、意外に子供らが「集中」して遊んでいたのが

数字を並べていくパズル(日本のおもちゃかどうかは知らんが)
彼らが行き詰ってあきらめかけたので
ちょっと解いてみせると
更にすんごい頑張って残りを解こうとしていた。

単純。


学校のあと、集落の中心部でもう1ステージ、歌う。
ステージはやっぱり(別の)マンゴーツリーの下。
2度目なので更にリラックスしてできて、楽しめた。
アンコールももらった。