=飼ってないホントの野生動物
は、 Vervet Monkeyである。
大体、群れでうろうろしている。
子供もたくさん連れていて、黙っていればかわいい。
だが、
こやつらが敷地内で最もタチが悪い動物だと思う。
とにかく、人の食べ物を狙う。
ゴミ箱のゴミをあさって散らかすのは当たり前。
黒いビニール袋=食べ物入りということも知っているので
食べ物を持った人間に近寄ってくる。
盗むぐらいは当たり前で、
相手が弱いとみると時に攻撃してきて奪う。
食料買い出しの帰りにうっかりこやつらに会おうものなら
しつこくつきまとわられる。
追い払ったら、牙をむいて飛びかかってこようとされ、 容赦せず石やらレンガやら足元に投げつけたこともある。
・・・やらなきゃやられる。
同じ敷地で野生動物とトラブルなくやっていくために、時に態度で示すことも必要だと思っている。
手を打たなかったらエスカレートするいっぽうだ。
でも全般的にもう行動が完全にエスカレートするところまでしている。
無人の車にも平気で侵入し、いたずらもする。
しかしこの手のサルの場合、
人間がどんなに気を付けていてもあの手この手で攻めてくるしたたかさがある。
果たして人の側の行動を徹底したところで、 サルの行動が変わるとはちょっと思えず、厄介。
私のいるオフィスは入園口のエントランスに面しており、
ここに広がる芝生でスクールトリップに来た学校が弁当を広げるので
学校が来るとVervetらが弁当目当てにスタンバイ。
子供は当然サルにかまう。
サルは咬みつこうとする。 ぎゃあぎゃあ威嚇する。
子供はまた面白がってかまう。きゃあきゃあ騒ぐ。
五月蠅い。
どっちがサルかわかんないくらいとりあえず五月蠅い。
もう毎日のことで慣れたので、大抵は放置。
あまりに数が多いのでいちいち注意もしていられない。
先生もついているし。
しかし、本日の子供らはちょっと「おいた」がすぎていた。
見かねて、べリンダと共に、昼食のため腰を上げたついでに注意する。
「咬まれるからダメよ。病気持ってるかもしれないからね!」
「・・・ていうか、先生、
あんたが子供をちゃんとサルから引き離しなさい!
あんたの生徒が咬まれるわよ!」
全くだ。
けっこうぼさっとしている先生が多い。
咬傷だけならいざしらず、狂犬病などの危険もあるのに、危機感がない。
注意看板でも作ってつけようか?と言ってみたところ
「Vervetは完全にFree-Range(野生)だから
私たちがそこまで責任持つ話でもないのよね」
確かにそうとも言える。
日本の場合、例えば「公園」なんかで「何か」が起きると「管理者」の責任が問われるケースがある。
そのことを話してみると、確かにクレーマーがいる可能性はあるが結局この場合は「自己責任」とのことで。
学校の場合、先生がいるから子供が動物にかまって怪我したらそれは引率者である先生の責任、という解釈。
ただ、咬まれた結果に対して責任を負う必要がないとしても
教育や情報提供をする責任というのはあるような気もするが。
「野生動物との共生のための教育」が当施設の使命だったような気がするのは気のせいか?
まあ、看板をつけたところでウガンダ人(の先生)が読まなそうなのも事実。
たとえ全てに対応しきれなくても、
ケースバイケースで直接注意するのが一番現実的なのかも。