7.29.2011

7月29日 園内ゴミ拾い

本日は午後から手の空いているスタッフでゴミ拾いをした。


敷地内はゴミ箱も設置されているし、毎日おそうじニャボたちが掃除もしているのだけれど
こちらは根本的に
「ゴミはゴミ箱に入れる」という習慣が身についていない

ペットボトルのポイ捨てなんて当たり前。

更にゴミ箱に捨てられたゴミも無事ではない。、
食べ物目当てに園内をうろつくサルがとっ散らかしてしまう。

なかなかゴミマネージメントのハードルは高い。


拾って出てくるのはほとんどペットボトルやジュースのカップなど、食べ物に関係するものだけれど、
時々、謎のゴミも・・・。


・・・なぜ、ジーンズが・・・。
穴も開いていないのに・・・。


環境問題への意識が高いここのスタッフたちは、特にプラスチックごみをどうにかしたいらしい。
集めたゴミは現在、一か所にまとめて気が向いたら燃やす、という処理。
分別してもリサイクルシステムのないこの国では燃やしてしまうのが一番現実的な方法ではないかと思う。
そうであっても、とりあえず最低限の分別収集はしたいようだ。
最低限分別してあったほうが、プラスチックから生ごみまですべてを一緒にするより燃焼効率もいいはずなので、実現できたらいいのだけれど。
・・・担当者曰く「予算がない」とのこと。
ただ、現状のままでも、
ゴミに無頓着な途上国でゴミと戦う同期隊員が多い中、
自発的にゴミ拾いする人たちに囲まれて働けるというのはすごいことだと思う。
(予算のことについても「そりゃ言い訳じゃないのか」「金なくてもできることあるんじゃないか」と他のウガンダ人スタッフからはつっこみ基意見が出ていた。
私から言うことは何もない。いう必要ない。ブラボー。) 


トラクターいっぱい拾ったところで終了。


デイビットが
「毎週1回ぐらいやりたいんだ!」
と熱く語る。

その想いたるやすばらしい!

・・・でも、月1ぐらいがちょうどいいと思うよ。
週一じゃきつすぎて続けられないから。
多分。

 
本日のクリーンアップチーム 記念撮影

Kibale Forest National Park


パロットを放しに行ったここが、ウガンダで訪問した最初の国立公園となってしまった。
・・・といってもお仕事だったのでのんびり自由に楽しむ時間はなかったけれど。
見てきた範囲でざっとご紹介。

Kibale Forest NPはウガンダの西側に位置し、3県の県境にまたがっている。
首都や任地よりもちょっと標高が高く涼しい。
周辺の丘陵地は
茶畑。


公園内は原生の熱帯雨林で、車窓から覗いた森には、ところどころに高さ20メートルはゆうに越していそうなぶっとい巨木が点在していた。
幹に地衣類、コケ、シダがひっついて雰囲気がよろしい。
空気も美味しい。
この森ではチンパンジーをはじめ霊長類が多く観察されるほか、ゾウなども生息。
チョウの種数が多いことでも有名だそうだ。
確かに滞在中、常にひらひらひらひら、視界の中に某かのチョウがいた。

野生のチンパンジーは現在10グループおり、これらを観察する「チンパンジートレッキング」が目玉のプログラム。
もちろん完全予約制でレンジャー同行、
お値段も150ドルとお高い。
日本みたいに自由に散策できるロングトレイルはなさそうだった。
危険も多いし、野生動物を観察資源とする性質上、これは必要な仕組み。
(でも、森の中ふらふらしたかったなあ。。。)

大物に出会うチャンスには恵まれなかったものの、車窓から任地近くでは見かけないサルやら鳥やらを見てそれなりに楽しめた。
今回写真を撮ることができた唯一の野生動物は
Baboon(ヒヒ)
インフォメーションセンターの近くをうろうろし、木の実を食べていた。


インフォメーションセンター。
トレッキングの拠点としての機能が主なようで、展示は多くはないもののまずまず。
 壁一面のペイントがなかなかきれい。
手作りとおぼしきジオラマや、ハンズオンの展示(チョウチョのパズルなんか)もありました。

展示されていた蔓で編んだ伝統的な道具(ベッド?)は展示を兼ねた実用品で、けが人が出た時は担架として実際に使うそうだ。


宿泊ロッジも見せてもらう。

・・・ゴージャスですねえ。
NPのお客の多くが外国からの観光客なのでこの手の施設は自然、西側リゾート仕様になる。
もちろんお値段はお高い。
出張では泊まれない。無理無理。


対照的に、NP内で今回見た唯一超ローカル仕様の建物。

パロットを放鳥した森の入り口にあるレンジャー駐留所。
貧乏性なのか気分的にこっちのほうが落ち着く私。
レンジャーらはここから毎日、昼ごはん抜きの過酷なパトロールに出かけるそうだ。
お疲れ様~。

ところで
壁のレンジャーの絵はレンジャーが自ら描いたのだろうか?
気になる。

7.24.2011

7月21日 パロットたちの憂鬱ファイナル Part2 森の中の最後の砦

730分には出発」
と言っていたのに、ピックアップが8時になっても来ない。
電話する。
置いて行かれたわけではないらしい。

今回はUWAUganda Wildlife Authority)のレンジャーらと共に行動している。
フィールドワーカーである彼らはけっこうテキパキ動くので、こちらスタッフのアフリカンタイム気味な動きにはちょっと苦笑いの様子。
そっちの畑に近い自分もなんとなくこの点は分かり合えるのでレンジャーと一緒に苦笑い。
・・・早く行こうよ鳥弱るからさ。
人間は待てる。でも
動物は我々を待たない。いろんな意味で。

パロットをいきなり野に放すわけではない。
リリースする森の入り口に設けた仮ケージで2週間ほど環境に慣らしたあとで、森に返す。
今日はその仮ケージのあるレンジャーステーションを目指しひたすら林道を進む。

周りは巨木が残る深い森。
チンパンジーと「遭遇」できはしまいかと期待しつつ窓を眺める。


途中、荷が緩んだので草地で車を降りて体制をなおす。
草地が、臭い。
最近キーパーワークで嗅ぎ慣れてきた
草食獣の糞の臭い。
「ゾウがうろうろしているから車のまわりからは離れないで。危ないから」
レンジャーら曰く、ゾウの数は結構多く、
たびたびレンジャーはゾウに仕事を「邪魔」されたり危ない目にあうとか。

 
ゾウにもチンパンジーにも遭遇せず(ちっ)、無事にレンジャーステーションへ到着。
森の中にパロットたちが入る予定の仮ゲージが見える。

仮ケージのチェック後、Drらからレンジャーたちへ世話の仕方についてブリーフィング。

そしていよいよパロットを放すため、運搬ケージを中へ持ち込み蓋をオープン。


・・・なかなか出てこない。

警戒している。
ちょっと反対側から追ってやると少しずつ出てくるようになる。
何羽か出ると、安心するのか自ら出てくる個体もではじめる。

箱によっては1羽も出てこない。
蓋の反対側に固まって怖がっている。

・・・君たちの気持ちはもっともだ。

でも出て。


最後はちょっと強引に出す。
出しながら、鳥の状態もチェックする。
運搬の途中で翼を傷めてしまった個体も残念ながらいたので、センターに戻して治療する。


箱から出されたあとも、警戒して人の出入りする戸口側には絶対寄りつこうとしない。
でもおなかは減っているのか、奥のほうのエサ台から食べ始める。
パッションフルーツ、サトウキビ、トウモロコシなどなど・・・
この仮ケージから放鳥後もしばらくエサは用意して与え、徐々に分散して森の恵みのみで生活していくよう促すそうだ。



食べて落ち着くと、おしゃべりを始める。
200羽によるおしゃべりはとてもにぎやか。

その声に誘われて、森の中から「野生」のパロットが現れる。

ご挨拶?
いや偵察に来たか。


長かったね6か月。
そしてこの2日。

もう少しだよ。

7月20日 パロットたちの憂鬱ファイナル Part1 大移動

ついに、あの保護していたAfrican Gray Parrot(ヨウム)たちが森へ帰ることになった。

運搬ケージに移すため、朝からパロット仮小屋で大捕獲作戦を敢行。

パロットにしてみれば、まさか自分たちを放すために捕まえているなんて思いもしないので右往左往の大パニック。
ガーガーガー
けたたましい威嚇の鳴き声。

自分も捕獲に参加する。

い~た~い~は~な~し~て~!

最初の1羽の命がけの抵抗をかわしそこねて見事に噛まれる。
流血の犠牲をはらってコツをつかんだあとは順調に捕獲する。


 

捕獲したらケージに入れる前に羽の状態をチェックする。
ちゃんと飛翔できる個体でなければ自然の森にリリースできない。
逃げ惑っている間に擦り傷をこさえているところはドクターが治療。



二百数十羽と10名の壮絶な鬼ごっこの結果、
2時間後には200羽強のパロットが8つの移動ケージに収まる。
移動ケージの格子のなかからも彼らの抗議の声はやまない。
そりゃそうだ。

相当怖いのだろう。
いつもは斜にかまえている彼らの目がまんまるに見開かれている。



2台のトラックに分乗させ、人の準備が整い次第(更に2時間を要した・・・弱るぞ鳥)出発。

行き先、彼らの「帰る」ところは
Kibale Forest National Park.
チンパンジーが生息することで有名な国立公園だ。
元々、押収された場所は隣国との国境付近だが、関係機関による議論と調整の結果、ここへリリースすることが決定された。

首都から5時間ほどの道中、時々車を止めて鳥たちの様子をチェックする。


市場で彼らの餌になるフルーツや穀物を買う。
もの珍しいのでトラックに人が集まってくる。
パロットは人の姿が見えるたびにガーガー鳴く。


夕方、Kibale Forest NPHeadquater Officeに到着。
今日はこのままここで一泊させ、明日、森へ運ぶ。
Office到着後一番に中をチェック。
ガーガー威嚇の声。
怒る元気が残っているのでとりあえずよし。
餌を切ってケージに入れる。
「もう何も信じられない~!」
とでもいうように威嚇を続けていたものの、空腹がまさったのか食べ始めて沈静化。
満腹になったのと振動がなくなったので安心したのか、いつものようにピュルピュルときれいな声でおしゃべりを始める。

繊細だけど図太い。
だから好きだ。

人間は近くの町、Fort Portalにて一泊。

7.18.2011

7月18日 ダチョウライダー

ダチョウは現在4羽いる。
♂2、♀2。つまり2つがい。
これは若い方(レディの「旦那」じゃないほう)の♂。オピ。



・・・ダチョウのフォルムは見れば見るほど独特なフォルムで
特にひずめのような足など。

この鳥のいかにも走るのに適した姿を見れば

動物が好きな方なら

そして特に某ロールプレイングなど1度でもやったことがある方ならば


 一度は思うことだろう。






(チョ●ボみたいに)乗ってみたい!


と。

私は思う。
思った。
憧れた。
ダチョウライダー。






ジュリアス乗ってるし。

時々、エサの時間にオピだけおびき寄せて乗っている。
「トレーニング」だそうな。

そのうち、みんなを乗せてくれるようになるのか?


キーパーら曰く
「オピは、人に乗って遊んでもらうのが好きなんだよ」
「喜んでる喜んでる」






いや、そうは見えんが。

降りたとたん、オピ、全力威嚇。
どう見ても・・・怒っているようだけどなあ。

キーパーのほうがダチョウとのつきあいは長い。
他人にはわからない心のつながりや愛情表現が一人と一羽の間にはあるのかもしれないが。


暴れるオピを足で押さえて電話するジュリアス

オピ、つついてつついて電話を叩き落とす。
やきもち?
いや、やっぱり怒ってるよなあ。

とりあえずダチョウ(特に♂)は大変アグレッシブなのと
4本足に比べたら安定感がないのと
操作するたずながないので
御し難いことこの上なさそうだ。

・・・そもそも乗れるモノだったらラクダやロバのように既にもっと活用されているだろうし。

ダチョウライダーへの道は無駄に険しそうなことが判明。

7.16.2011

ひとみしり?

現在3頭キリンがいる。
キーパー曰く、トレーニング中。
「人を怖がって全然お客さんの近くに行かないから慣れさせる必要がある」
とのこと。

 確かに遠い。
展示の動物としてはシャイすぎてもちょっと困るという理屈もわかる。

しかも、バックを林にしてわかった。
一見派手なキリン模様はちゃんと保護色になっている。
探しにくいことこの上なし。

いろんな点で観察しにくい。


でも、キーパーワークでキリンの餌やりに行ったら私のキリンに対するイメージは一転。

 
キリンたちがトラックについてくる。
この日は「1日飼育員体験」の白人親子がのっていたけれど
知らない人がいても全然気にしてない。
エサがほしくてたまらない様子。

知らない人がくれたエサでも喜んで食べています。

むしろねだるし。

全然、シャイじゃないじゃないか~!


林の奥まったところにキリンを必要な時に収容するケージがある。
普段は戸が開けっ放しでキリンは自由に出入りできる。
ここにもクレーンでエサをつるしてある。
・・・奥に引っ込んでいて見えない時ってこれ食べてるときじゃないのか?


キリンが近くに来ないのは、シャイだからではないのでは?
お客さん側のエリアには用事がなさそうだもんなあキリン的には。

人から隠れたいときに隠れられるのは、動物にとってはありがたいんだろうけれど。

役得で、ちょっと流し目のキリンをアップで撮影。
キリンは目がとてもかわいい。まつ毛ぱさぱさ。
こんな風に近くで見るのは、普通は夢なんだろうな。
(因みに撮影時のレンズ、35㎜です。超近くで撮っています。)

うちのキリンたちは
マサイキリンとアミメキリンの模様の中間的な模様を持つ「ウガンダキリン」
地味に、ちょっと珍しい種類。

7月14日 どなどな

荷台に乗せて運んだのは仔牛ではなく


45リットル冷蔵庫。

これ、
引き上げる隊員から買い取って首都からわが家へはこんだものの、
来て5日後、我が家の引っ越しが決まる。

新しいフラットに引っ越したところ、
既にもうひとまわり大きい冷蔵庫が備え付けられていた。

・・・冷蔵庫としての業務、5日で終了。


とりあえず2台仲良くならべて暮らしていた。


停電が多いこの地では2台を稼働させるほど食料を買い込むわけにもいかなかったけれど
なかなか便利な高さの棚として機能。
 
ほうぼうに声をかけ新たな買い手を待っていたところ、
同期のT氏宅(首都から更に5時間ほど東野地域)に輿入れが決まり、とりあえず首都に運んで受け渡すことになった。

ところが買い取りが決まったあとで、私が冷蔵庫を売りに出していることがやっと職場のウガンダ人にも広がったのか、
「ほしいのよ~」
と数人に言われる。
 
・・・ありゃ。
情報は同時に流したんだけどね。
日本人隊員にもウガ人同僚にも。

話の広まり方もアフリカンタイムか。

中古とはいえ冷蔵庫が買えるってことは、うちの職場の正職員の人たちはこの国のなかではまずまずのお給料なんだろうな~。


運搬は面倒だけれども。
生活環境の厳しい地域の男子隊員の救いになるであろう冷蔵庫を取り上げるのも酷なので、
約束通りT氏に売ることにする。
(それに職場の誰に売っても「何で私に言わないの」って言われそうだし)
そして本日職場のトラックが首都に行くついでに便乗してドミトリーまで運んでもらうことにした。

ただ
いくらアフリカだからのんびり!とはいえ、
冷蔵庫を運ぶだけで1日が終了してしまうのはちょっと惜しかった気も。

タイムロスの主な理由は首都の渋滞。
いつも車が詰まっている。

今日のドライバーはスピード狂のトゥイニーだったので、渋滞さえなければ他の用事含め半日ぐらいでおわったんじゃないかと。
彼の運転による帰りの首都からカンパラまでは30分弱だった(ふつう40分以上かかる)。

・・・ウガンダにも、スピード違反の取り締まりは存在します。一応。

そんな彼の運転の為
往路では冷蔵庫が若干飛んだり跳ねたりした場面も。

大丈夫かなあ・・・。

7.11.2011

7月11日 囲いの中のひとコマ

引き続きキーパーワーク。
今日から哺乳類係りである

シロサイとか
ライオンとか
キリンとか
THE AFRICAともいうべき動物の世話が一手にここに集中している花形部門。
カバーする範囲と種数も多いので、園内をトラクターの荷台で移動する頻度も高く、
これぞ
THE KEEPER
という感じですなあ。

シロサイとライオンを展示スペースに出して、寝床のお掃除からスタート。
チンパンジーより掃除が格段にらくちん。

次にシマウマ、ダチョウ、インパラなどをサバンナ的に飼いっているスペースの掃除へ。
広い。
サバンナだから。
でも余った干し草を掃き集めたり、伸びすぎた雑草を刈るだけなので作業は単純。
今日は、「1日キーパー体験」に参加の白人の家族もいるので、人手もある。
 













・・・この作業中、当然動物は中にいるまま。
草食獣とはいえ、みなさん動きによっては油断ならない。

インパラやらシマウマが何かの拍子に驚いて時々全力疾走でわれわれのまわりを回る。
彼らの勢いで突っ込んでこられたら危ないので、走り出したら来そうなラインをあらかじめ読んで除ける。
たぶん、急には曲がれないスピードだ。


気配を感じて振り向くと、


ダチョウのレディが我々の傍に。

旦那(♂)が出張(移動動物園)中のため、
暇なのか、淋しいのか、開放的な気分なのか、
とにかく妙に我々のほうに近づいてくる。
彼女は基本的にしとやかなレディだけれど
彼女の立派なふともも筋を活かした蹴りでも入れられたら洒落にならない。
よって、


時々つれなく追い払いながら作業。


作業を続けていると
「あの小さい動物は何?」
と白人のお父さん。
指さした草むらに角のないインパラの頭が見える。

「インパラの♀」


・・・にしては、とても小さい。

「おー!Baby! たぶん昨日の夜生まれたんだ~!」
キーパーたちが驚いている。


我々なんてラッキー♡



でも小鹿じゃなかった仔インパラにしてみればアンラッキー。

せっかく隠れていたのに人間に見つかってしまい、慣れない足でよたよたと茂みを飛び出す仔インパラ。
そこに運悪くシマウマが通りかかる。
奴は興味持って仔インパラを追い回しはじめる。
・・・これがホントの野次馬か。


危ういところでウオーターバックの♀が通りかかり、シマウマと仔インパラの間に割って入る。
助けてくれた様子。
迷子の子供を見つけたおばちゃんよろしく
「お父さんとお母さんどこかしらね~ 大丈夫よ~ おばちゃん一緒にいてあげるから」
的な空気を醸し出して仔インパラにやさしく接する。
種を超えてのおばちゃん的習性?に感心。

作業が終わったので結末を見ずに一旦その場を離れる。
あとで通りがかったらちゃんと親子3頭で歩いていた。


自然のサバンナとは違うけれど
一見代わり映えのしない囲いの中なりに違った日常の一コマがあるようで。

7.10.2011

7月10日 大きなマンゴ~の木の下で~♪

さて日曜である。

風邪のなおりかけでもあるし
今日は歩き回らず家でのんびりすることに決める。

ウガンダ人は休日、お天気がいいとゴザなんかを外に持ち出して外でごろごろする。
なので昼からウガ人的に外でごろごろしながら読書をすることにした。



但し、転がるのはゴザの上じゃなくて





ハンモック♪

ちょうど手ごろなマンゴーの木が家の傍にあるので、そちらに吊りました。
うーん南国の醍醐味だ。


マンゴーの木の下でゆらゆら揺られて
ぼんやり梢からのぞく青空とトンビを見ながら考える

もう、4分の1が過ぎた。
早い。
何とか、生活と職場には慣れた。
なんとなくルーティンの作業も手伝えるようになってきたし、その範囲だけでもまずまずの仕事量になる。
今のところ何かに突き進んでいるわけではない。
それがすべてとも思っていない。
戦えることと戦えないことと戦いたくないこともなんとなく見えてきた。
とりあえず触れるサイは振っているので
どの目がでるかだなあ。

ゆらゆらしながら、読んで、ぼんやりして、うとうとして、時が止まった中のような午後を過ごす。



そういえばマンゴーって
食べても平気だからあんまり気にしていなかったけれど
こんなに長く木の傍にいても大丈夫なものなのだろうか?

ウルシ科なんだよねえこの木。

7.07.2011

7月7日 買い出しの旅

先週末から風邪をひき、2~3日安静にしていた。
飼育のお仕事は休業し、オフィスワークに専念して過ごしている。
今日もまだ咳が出ている。
だけど引きこもりのせいで食料が乏しくなってきた。
そろそろ買い出しに行くことにする。

決して町の規模も品ぞろえも悪い町ではないのだが
動物園の敷地内、それもはずれにある私んちから町のスーパーまで
歩いて30分弱の微妙な距離。
自転車の購入許可も取ったのだけれど
坂道なのと買い物中の防犯が課題。
どうしたもんかな~と自転車を買いあぐねている。

体力が落ちているときに買い出しは重労働だが仕方ない。
そろそろ肉が食べたい。
トイレットペーパも補充せねば。
一旦家に仕事の道具を置いて裏門から出ることにする。
ビールとジュースの空き瓶を背負う。
新しく買う時に出すと割引してくれるのだ。

・・・と、裏門の道を

てけてけと

美味しそうなホロホロチョウ(野生)の群れが走り去る

・・・鶏肉を買おう。
神様がそうせよと言っている気がする。


裏門からの道はゴルフ場の中をつっきっており、芝生と松以外何にもない。
道路近くには高校生ぐらいの若者がサッカーをやりながらいつもたむろっている
白人の若そうな女性とみれば声をかけてくる。

めんどくさいから無視。

だって下手したら君らのお母さんとさして変わらん年かもしれんよこの国だと特に。

女の子、声かけてきてくれないかな。女性の知り合いがほしい。
今のとこ、あの牛乳売り(間違って7000シル払った)ぐらいだな、街中の女性の知り合い。

いつものスーパーに到着
ここは怪しげな印度人が経営している。
この店に限らずスーパーマーケットは印度系の経営者のことが多い。
一週間も顔見せないと、ここでは
「You are lost! (最近見なかったけどどうした)」
という話になる
「風邪ひいて寝てて買い物これなかった」
「・・・ところで、どこ住んでんだお前。遠いのか?」
「ZOOの中」
「あ~・・・遠いな」
「そうだね。だから毎回買い出しは旅だよ」
なんて話していてもレジは絶対間違えない。
計算、全部電卓でしてるし。
若干割高な気もするが、端数を時々おまけしてくれる。

市場の肉屋はさらにスーパーから10分歩くのでやめる。
今日は高いけどベーコンやチーズも売っている肉屋へ行く。
カレー味の鶏肉とベーコンを購入。

帰りは表門方向から戻ることにする。
歩くのはいい。
ちょっと違う景色を見るだけで、固まっていた頭と体がほぐれる気がする
 若干しんどくても、面倒でも、毎回の買い出しの旅がけっこう好きだ。

今日はちょっと頑張ったし
運動もしたし
スパイシーな鶏肉も手に入れたので
久々にビールを解禁した。

たぶん治りかけの風邪には栄養補給が一番さ(言い訳?)

7.05.2011

カバカ

 先週、首都でこんなイベントをやっていた。
ブガンダ(ガンダ族)博覧会。

これにもエキシビジョン(移動動物園)を出しており、当初は行く予定はなかったものの、
ちょうど首都で別件の用事ができたのもあり、金曜日に半日ほど手伝いに行った。

よりによってその日が「カバカの来る日」だとは知らなかったんだよ。

ある意味、運がよかった。

さすが首都、エキシビジョンも容赦なく混むし。
混雑のどさくさで教材に持って行った写真が盗まれるし。
作ったばかりだったのに・・・ダチョウのカード・・・。
この国でハンズオン展示とかパウチ看板は絶対無理だと思う。
 
首都を中心にウガンダの人口の10%ぐらいがガンダ族。
部族の中に更にいくつもの氏族があるようで、会場の中には氏族ごとのテントが並ぶ。
氏族ごとに家の形、衣装、伝統的なダンスなども違うようだ。
それぞれトーテムの動物があるようで、動物の絵のついた「各氏族バッジ」みたいなのも売っていた。

「で、そろそろカバカが来るから」

警察やボディーガード風の黒スーツ黒サングラスの人々が動き回ったりと、にわかに慌ただしくなる。


「カバカって?」

 
「王様」

ウガンダは共和国だけど、いくつかの「部族の王様」が今も残っている。
政治的な力は今はないけれど、国民の中にはいろいろな意見があるのでガードも神経質になっている。

さあ、うちのエキシビジョンにも来るぞ~!
スタッフは動物の傍で待機なので、わたくしもダチョウと待機。
お客さんは全員、カバカの通り道の両脇に誘導される。
色々と物騒なようで
誘導を無視して草むらに伏せて隠れているあやしいお客もいたり。
(警察が引き起こして無理やり連れて行った)


遠くで太鼓がなりだし、集められた群衆がにわかに歌いだす、踊りだす。
 
大きな天蓋とともにカバカ登場

・・・遠すぎてどれからないけれど
かといって近くに来た時にカメラをかまえるわけにもいかないのでこれが撮影限界。

カバカと一緒に群衆が移動してくる。
どうやら展示を見ながらヘビに触ったりダチョウの卵を持ったりされている・・・らしい
近づいてくれば来るほど団子状の群衆しか見えない。
とにかく大人から子供から皆、えらい騒ぎようで。

油断してたらカバカが目の前においでに。

すっきりとした出で立ちで、品がある。
・・・手招きされる。

当然ほかにムズングなどいないので無駄に目立つわけで。
わけもわからず二言三言ご挨拶することにした。
粗相はなかったかしらねえ。


人々の反応を見ていて
尊敬されるべき対象であるという以上に
 国の体制は変わった今日でも、王様という存在や氏族というつながりはウガンダ人にとってどれほど大きなものなかと考えさせられた。
部族を持たない異国の者としては不思議な感覚。
まさに、異文化。