7.11.2011

7月11日 囲いの中のひとコマ

引き続きキーパーワーク。
今日から哺乳類係りである

シロサイとか
ライオンとか
キリンとか
THE AFRICAともいうべき動物の世話が一手にここに集中している花形部門。
カバーする範囲と種数も多いので、園内をトラクターの荷台で移動する頻度も高く、
これぞ
THE KEEPER
という感じですなあ。

シロサイとライオンを展示スペースに出して、寝床のお掃除からスタート。
チンパンジーより掃除が格段にらくちん。

次にシマウマ、ダチョウ、インパラなどをサバンナ的に飼いっているスペースの掃除へ。
広い。
サバンナだから。
でも余った干し草を掃き集めたり、伸びすぎた雑草を刈るだけなので作業は単純。
今日は、「1日キーパー体験」に参加の白人の家族もいるので、人手もある。
 













・・・この作業中、当然動物は中にいるまま。
草食獣とはいえ、みなさん動きによっては油断ならない。

インパラやらシマウマが何かの拍子に驚いて時々全力疾走でわれわれのまわりを回る。
彼らの勢いで突っ込んでこられたら危ないので、走り出したら来そうなラインをあらかじめ読んで除ける。
たぶん、急には曲がれないスピードだ。


気配を感じて振り向くと、


ダチョウのレディが我々の傍に。

旦那(♂)が出張(移動動物園)中のため、
暇なのか、淋しいのか、開放的な気分なのか、
とにかく妙に我々のほうに近づいてくる。
彼女は基本的にしとやかなレディだけれど
彼女の立派なふともも筋を活かした蹴りでも入れられたら洒落にならない。
よって、


時々つれなく追い払いながら作業。


作業を続けていると
「あの小さい動物は何?」
と白人のお父さん。
指さした草むらに角のないインパラの頭が見える。

「インパラの♀」


・・・にしては、とても小さい。

「おー!Baby! たぶん昨日の夜生まれたんだ~!」
キーパーたちが驚いている。


我々なんてラッキー♡



でも小鹿じゃなかった仔インパラにしてみればアンラッキー。

せっかく隠れていたのに人間に見つかってしまい、慣れない足でよたよたと茂みを飛び出す仔インパラ。
そこに運悪くシマウマが通りかかる。
奴は興味持って仔インパラを追い回しはじめる。
・・・これがホントの野次馬か。


危ういところでウオーターバックの♀が通りかかり、シマウマと仔インパラの間に割って入る。
助けてくれた様子。
迷子の子供を見つけたおばちゃんよろしく
「お父さんとお母さんどこかしらね~ 大丈夫よ~ おばちゃん一緒にいてあげるから」
的な空気を醸し出して仔インパラにやさしく接する。
種を超えてのおばちゃん的習性?に感心。

作業が終わったので結末を見ずに一旦その場を離れる。
あとで通りがかったらちゃんと親子3頭で歩いていた。


自然のサバンナとは違うけれど
一見代わり映えのしない囲いの中なりに違った日常の一コマがあるようで。