2.15.2011

パロットたちの憂鬱


Gray Parrot は日本でヨウムという名でおなじみ。
ペットショップでも時々見かける。
この鳥の何ともいえない目つきが好きで、ペットショップ前を通るたびにのぞきに行っていた。


これもアフリカでは「野鳥」

ここで展示しているパロットたちも、その賢さと器用な動作で人気もの。
よく慣れているから近くにも来る。愛想がいい。「Hello」 ぐらい言える。
2年間に日本人として基本の挨拶「おはよう」を23羽くらいには教え込んでみたいところ。

***

私がここに赴任するほんの12週前に、事件があった。
西側の国境付近でパロットが「押収」された。
違法な取引のため国外へ持ち出されようとしていたところを、レンジャーが発見し、押さえた。

・・・こういうことが起きてしまう根底に他国での商業的な需要の存在が影響しているわけで、需要が存在する国から来た身としては考えさせられる。

さて押収されたパロットたち、生きている個体はひとまずここに収容されることになったが、何しろその数が多かった。

140羽。

動物病院だけでは収まらす、ほかの動物用を展示するつもりで用意していたケージも充てて収容。
だけど、もちろん元々ここにいるパロットたちとは一緒にはしない。
だって、すぐ野生に戻すのだから。

そして。
ひと月程が経過した今も、そのパロットたちはここにいる。
元気ならば早々に生息地へ返してあげたい思いは皆同じなのだけれど、レンジャーの所属機関など他機関との調整が必要で、そこに時間がかかるとのことで。

帰る時もふりまわすのは人間の都合。
・・・ごめんね。



このパロットたちも器用に足を使ってくだものを食べるのは、元々ここにいるパロットたちと一緒。
賢いし。

でも、人が近づくとさ~っと逃げる。
愛想はない。


それでいいよ。