8.29.2011

8月29日 訃報

先日、ナミビアで同期の隊員が亡くなったことを知る。

タクシー乗車中、正面から突っ込んできた車との衝突事故。
同乗していたタクシーには過失は全くなかったとのことだった。

彼女とは何度か、訓練中に話したことがある。
朗らかで素敵な人だった。
彼女が婚約者と一緒にいる姿がとても好きだった。
自然体で、見ているほうも幸せで暖かな気分になれた。

全てがこれからだった。活動も未来も。
同期として
同世代の女性として
非常に無念で哀しい。

震災の時も思ったことだが
運命を決める何者かが存在するというのなら、
無慈悲としか言わざるを得ない出来事が時に何故に生じるのか問えるものならば問いたい。


週末は、首都に集まっていた同期隊員と会った。
久々に会い
真面目なこともざっくばらんなことも、いろんな話をした。

一緒に過ごしながら
ここで笑い悩み日々を送るにしろ
会いたい人たちに会うにしろ
余暇や日本へ帰国後の夢を語るにしろ
好きな人に好きと言うことにしろ
とにかく
当たり前のことができる今に感謝をした。
 

己に、誰に、いつ何が起こるのか知る術はない。
不安定な途上国で誰の身にも起こりうる不慮の事故は、決して他人事ではない。
ひやりとする場面は日常的にある。
なのに、8か月が過ぎ、慣れて鈍感になっている。

そんな中で届いた訃報だった。

彼女への心からのお悔やみに変えて
あと1年数か月後
同期、皆揃って欠けることなく日本へ帰ろうと強く思った。

8.26.2011

8月24日 かなりうむ

出勤途中、いつも遭遇するお掃除ニャボが、
「これ美味しいから!」
と何やら木の実をくれる。

何?と聞くと

「ナッツ(実)」

それは見ればわかる

名前が知りたいんだってば。
「something green」の時といいホントにもう・・・

彼女は名前はともかく食べ方を懸命に教えてくれた。
沸騰したお湯を入れたカップかなんかに放り込んで蓋をしておいておけば、15分ぐらいで柔らかくなるとのこと。
あとは 塩を付けて食べるなり、刻んでソースに入れるもよし。

とりあえずこんな外見だ。
一見、オリーブに似ている。


植物担当のオセノが来たので名前を聞いてみる。

「これ、旨いんだよ~」


だ~か~ら~、名前は?

Canarium schweinfurthii
植物屋らしく学名で回答される。


かなりうむ?

学名にしたって聞きなれない名前だ。
オリーブはモクセイ科なので科からして違う。
でも、この実も芳香もあるしちょっと油もにじむ。
とてもオリーブっぽいのだが。

生でちょっとかじってみる

・・・渋い。

謎は謎のまま家まで持ち帰る。
家の前で警備のジュマに会ったので本日3度目の質問。
「これ、何?何の仲間?」
だいぶ聞き方に知恵がついてくる。
「何の仲間か知らんが俺らはムシシって呼んでる。うまい。」

3人が言ったことの共通点として、美味いということは間違いないらしい。

とりあえず
コッヘルに沸騰したお湯を入れて10個ばかり放りこみ蓋をする。

放置もとい調理中にネット検索。
カナリウム=日本名「カンラン(橄欖)」であることが判明。
過去にオリーブをこう呼んだこともあるらしいが、オリーブとは全く別物。
でも塩漬けで食べたり油を搾ったりと、実の形だけでなく用途もオリーブに非常に良く似ている。
中国料理やタイ料理で「中国オリーブ」と称し塩漬けが使われている。
西アフリカからこのあたりまで広く分布し、他にウガンダローカル語では「MWAFU」とも呼ばれるらしい。云々。

30分後。
お湯の中に入れた実が柔らかくなっている。

塩をつけて1つかじってみる。

まだ渋い。
湯に入れておいただけで渋が抜けるとはちょっと思えない。

でも、渋みの陰にほんのりオリーブのような風味・・・。
 ・・・君は本当にオリーブじゃないんだろうか?
他人のそら似とはいえ不思議だ。

元々オリーブも渋抜きして食べるのものなので、
残りはオリーブの塩漬けの要領で渋抜きしてみることに決定。
ペットボトルに詰めて塩水を入れる。
とりあえず水を変えながら1~2か月というところか。

ええ、食品にかける手間暇は惜しみません♪

8.23.2011

8月23日 Lutembe湿地調査

本日はLutembe湿地の植生調査へ同行する。
ここもラムサール条約登録湿地で
配属先は他機関と連携してここの保全を進めている。

 いずれ「湿地センター」を建てる計画もあり
既に敷地も決まっていて看板だけは立っている。
ここの湿地に対し一番最初にやった活動は
「コミュニティの教育」で、
これが効果を奏してこの地域の住民は湿地の保全&センター設置に対して非常に好意的だそうだ。
 今日もこのコミュニティの人が3人一緒に作業をした。


 湖岸にはぷかぷかとホテイアオイの仲間が浮いている。
(金魚の水槽に浮いてるアレです)

さて、今回は基礎的な情報を更新しなければならないとかで
植生、水質、土壌のサンプリングを行う。
 オーソドックスに湖岸から内陸に向けてラインをとり
ライン上に等間隔に方形区をとって中の植物の種類と割合を記録していく。
湖岸-湿地-乾いた草地と環境が変わると目に見えて植生が変わるので面白い。

私の主な任務は作業の様子の写真撮影なので

時々よそ見をしてはオプションとして

こういった鳥などを自主的に「記録」。
センター周辺では見かけない鳥も多い。



一緒に作業をしていたコミュニティのリーダー格が、写真にリクエストを付けてくる。
湖の漁船や、砂を採取している船を指さして撮ってほしいという。
ほいほい。

「問題なんだよ、非常に問題なんだよ」
と彼は言う。
・・・熱心なんだね。
でも、土砂はともかく、魚はこのコミュニティの人たちは採らないのだろうか?
今までやってきた人の営みを急に全くするな、というのは無理があるように思う。
ラムサールの目指すところはWise Useのはずだしね。

「アレも撮影して」
と、湖岸に侵入してきたトラックを指さされる。
土砂を運び出す業者のものらしい。

指さされるまま撮影していたら、

荷台にのってた人に中指をたてられる。

あ、しまった。
ただでさえウガンダ人は写真撮られるの嫌いな上に
こっちの(私のではないが)意図が相手もわかっている。まずい。

・・・と思ったら

こちら側の調査班全員が指を立ててお返し。

あの~・・・巻き込まないでくださ~い!

今日はライン2本分調査して終了。
ほかにも調査区を残しているので、しばらく湿地に行くことが多くなりそうだ。

8.15.2011

8月15日 日本で何を

ここは、横浜の動物園と技術交流を持っており、
今年も2人のスタッフが今週末から研修のため日本へ行く。
飼育部門から動物病院担当飼育員のヘンリーが、教育部門からはアイザックが行く。
二人とも、業務の傍ら準備に追われている。

ヘンリーに日本でのプレゼン用にと写真撮影を頼まれた。

動物病院に行くと課長のオピオとヘンリーがプレゼンの件で話している。
行く前にチェックが入るみたい。
「4本プレゼンしなきゃならないんだよ~ 去年まではひとり1、2本だったのに~」

・・・ということで写真撮影開始。

ヘンリー
 with センザンコウの仮剥製

with クロコダイル骨格標本

彼には標本作りの技術をもっと磨いて、教材として活用したいという想いがある。
ヘンリーと標本たちの写真を何枚か採る。
どの写真も彼のキメ顔が真剣である。

説明用に「やらせ写真」も撮る
ダチョウの卵の標本を「作っているところ」
(・・・おまけ 仔ゾウが特別出演 )
助手役のお兄ちゃんが演技しきれず思いっきりカメラ目線だったので
手元を見ろと注文を出す。
ダメ出しのかいもあり、らしく撮れたと思う。

ちなみにダチョウ卵の標本は、前任者の時代に作ったらしくやたらといっぱいある。
ガイドボランティアが1個ずつ持っていたっていいぐらい数があるので
そのうちお客の多い日に持ち歩いてみよう。
作ったものは活用しよう。できるだけ早く。

***

さて、撮った写真をオフィスで整理していると
アイザックに昨年日本に行ったクレアがいろいろと「生活の知恵」を伝授している。
確かに、ひと月は全く違う文化の国に放り込まれるのだから、日々の生活に関する情報は重要。

「100円で何でも手に入る店があるから・・・」
うん。
それは大変重要な情報だよ。

「日本はチキンが安いからチキンを選ぶと節約になるわよ」
ウガンダじゃチキンが一番高くて牛が一番安い。
日本と全く逆。

「ところで土日、どこに行ったらいい?お勧めは~?」
と聞かれる。
面白いと博物館とか展示系施設がいっぱいあるけどどうって聞いたら、首を横に振る。
・・・行っといたほうがいいと思うぞ展示担当者として。
あそことかあそことか。

面白いのに~ 
英語の説明ぐらいどこもあるのに~
仕事になっちゃうから嫌かい?

電脳の町秋葉原の話をしたら目を輝かせていた。
クレアは鎌倉に行ったらしく「太平洋が見えるから~」とお勧めしていた。

東京近郊でおすすめって、あとどこだろう?
私はあまり縁がないからわからないけれど。
それでも久々に日本の説明をしてちょっと懐かしかった。

8.12.2011

8月12日 スロー フード


今日は哺乳の飼育手伝い。
哺乳類係りの仕事は、いつも、シロサイの寝床の掃除からスタート。
何だかんだで哺乳類に来る頻度が少なくなっていて貴重。
頑張ろう。

掃除を始めて数分後、飼育課長のオピオが現れる。
「病欠が出ていて他の部署人が足りないからそっちを手伝ってくれ~」

・・・

本日の哺乳類の手伝い10分で終了。


生き物相手なので飼育部門はきちんとシフトを組んで仕事をしている。

が、

バカンスシーズン真っ只中の今月は長期休暇の取得者が多く(飛行機高いのに何故?)
更に急な移動動物園を月初めにいきなり言い渡されてぎりぎりで回していたところ、
突然の病欠が重なってパズルが崩れたようだ。

では、鳥&爬虫類の世話を手伝うことにして行ってみれば
本日の担当keeperのアレックスは、マラリアとヘルペスに苦しみながら出勤。

・・・みんな大丈夫かおい?

金曜日は、Slow Guys=リクガメたちに給仕する日なのでいつもより一仕事多い。
彼らの為にすべての野菜やフルーツを薄切りにした「すぺしゃるサラダ」を作らねばならない。

ダチョウの場合は丸のみできる程度のざく切りでいいし。
パロットは2つ割り、4つ割りぐらいにすれば足で持って勝手に食べるのだが
不器用なリクガメの場合はそうもいかない。
料理の延長なので嫌いな作業ではないが、手間と時間は他の動物の4倍はかかる。
でも皮むきをしないぶんまだまし。
バナナなんかも皮ごと薄い輪切りにする。


最も・・・彼らにエサを与える上での一番の問題は、彼らが「Slow Guys」なことである。

45か所に分けて餌を地面に置くのだけれど
目の前にエサを置くと、首を引っ込めてしばらく様子をうかがってから食べる。
離れたところに置くと、気が付くまでに時間がかかる。

その隙に
サルがやってきてフルーツなど美味しい部分を食べてしまう。

先週はスクールトリップの生徒に絶えず取り囲まれていたので隙がなかったものの、今日はカメ堀の周りは閑散としたもの。

・・・案の定、カメが来る前に
サルにスライスバナナが中身だけ食べられて、ドーナツのように周囲の皮だけ残されている。


それでも気にせずのんびりマイペースで食べに来るリクガメたちを眺めていると、また刻んでやろうと思えてくる。

8.08.2011

8月7日 ハシビロコウ エコツアー


泊りがけで遊びに来てくれた同期2人を巻き込んでビクトリア湖ツアーに行く。
行き先は、ビクトリア湖のMabamba bay wetland
ウガンダのラムサール登録湿地のひとつ。
何より首都からアクセスの良い
野生のハシビロコウ観察スポット 
のひとつとして知られる。

船は、友達の友達であるヘンリーに頼んで用意してもらった。

細長い平船。でも樹脂製でモーター付き。
穴は開いていないから大丈夫。
小一時間、この船でビクトリア湖の上をのんびり進んでいく。


湿地帯が近づき、パピルスのしげみ、スイレンの仲間が現れ始める。
日本のフィールドで見かけたタヌキモの仲間が水中に見える。
スイレンの葉の上をアフリカレンカクがてけてけ走り回っている。
忍者みたい。
器用。


いよいよ湿地に入り込み、狭い水路を選んで進んでいくと木製の小さな漁船に遭遇。
近くの島の住人だろうか。手漕ぎの木製の小舟で、手で仕掛けのついたテグスを手繰っている。
 

さらに進んでいくと、他のツアーグループに出会う。
お客は白人で上品そうなシニアの方々。2艘の木製の平船に数名ずつ分かれて乗っている。アウトドア装備で身を固め、何人かはバズーカのようなレンズを備えた大きなカメラを持っている。
一目見てわかる「お金持ちバーダー」。
ガイドは白人ひとりと、ウガンダ人2人がついている。
他にウガンダ人の漕ぎ手が各船に付いている。
モーターなし。
すべてパドルで操船。
上手い。
雰囲気からして、近隣の島の漁師か何かだろう。

ヘンリーがウガンダ人ガイドとあいさつを交わし、
「じゃあ、このガイドたちの船に一緒についていくから」
と言い出した。
・・・他のツアーガイドに便乗するなんていいのかそれは?

後で聞いたところ、ウガンダでの湿地を活用したエコツアーは始まったばかりで、まだ政府機関の認可を受けたエコツアーガイドが十分にいないとのこと。
そのため現地でライセンスを持ったガイドに合流して一緒に動くというパターンは今のところ普通に行われているそうだ。
もちろんその分のお金も払う。
制度やガイドの数以前に、ツアーの頻度やまだ少数であるビジターの数、何よりウガンダ人らしいおおらかさがこういったオープンなやり方を可能にしているのではないだろうか。
でもお客にはちゃんと彼らのやり方を説明しないと、不満の原因となりかねない気はする。
ジョイントされた白人客の心中は実際どうだったのだろう?

前の2艘が湿地の中を指さして、分け入り始める。
声こそ立てないが興奮のオーラが客たちから立ち上っている。

何か大物がいる。

草原の中から灰色の大きな鳥が飛翔!

出た!Shoebill!(ハシビロコウ)

すぐ近くの草原に降り立ったので、先頭の船が向きを変えてトレースを開始。次の船、我々の船も続く。
・・・けっこう近くまで攻めるなあ、という印象ではあるが、ウガンダ人ガイドが鳥の反応を見ながら指示しているので、まあ大丈夫だろう。

全員がハシビロコウの全身が見える位置で停止。
ハシビロコウは1点を凝視して、狩りの最中のようだ。
微動だにしないという定評
がある彼らだが、
こいつはそろそろと歩いて距離をつめたり、首だけ前に伸ばして角度を変えて覗き込んだりと、
思い切り微動している。

そして

翼を開いて一気に飛び込む!

・・・狩り、失敗。

ウガンダ人ガイドに「成功確率は?」と尋ねると
「4回に1回ぐらいかなあ。あまり上手じゃない」とのこと。
・・・Good Luck.

狩り(失敗)を見届けたところででハシビロコウから離れる。観察していたのは10分ぐらい。ストレスをかけすぎないようガイドが配慮しているのがわかった。
その後も少し他の鳥を探す彼らのボートについていく。まだまだ色々な鳥が観察できるようだ。

ひと段落したら休憩がてらウガンダ人ガイドがこの湿地についてやハシビロコウほか生息地について話してくれるとのことだった。
これは是非聞きたかった。

のだが。

時間はまだあったけれど、その前に私たちは引き返すことに決め、ヘンリーにその旨を伝えた。

彼らガイドの船にそのままついて行くには、こちらの船にはちょっと問題があると感じたからだ。
我々の船にはモーターがついている。
操船を若いお兄ちゃんがやってくれていたのだけれど、彼は素人目から見ても漕ぐのが下手で、漕ぎでうまく進めないからすぐにモーターに頼りたがり、その回転数も高めに保ちたがる。

ヘンリーは状況によって手漕ぎか、モーターか、その都度指示を出すのだけれど、これに的確に対応できていない。
音への配慮が不可欠な状況で、コントロールできないのはちょっとまずい。
前の2艘の(高いお金をツアーのため払っているであろう)白人客らに対しても、こちらこれ以上「騒音」と共についていくのは申し訳ない気がしてしまった。
これからこういうエコツアーをもっと手掛けていきたいというヘンリーの為にも、そのことは連れて行ってくれた感謝と共に正直に伝えた。

結果的に昼ごろ本土に戻ることができたので、ゆっくりお昼を食べる。
船遊びの時間配分としてもちょうど良かった。楽しかった。
ライセンスガイドの説明はもっと聞いてみたいので、また時期を変えて行ってみようと思う。

「ところで・・・あんなに白人がお目当てにしてツアーに来るほど、ハシビロコウって何がすごいの?」
という質問を一緒に行ったシニアの方からうける。
一応生態や希少性など知る限りの説明をする。
「そうか(納得)。
・・・でも地味だね。

・・・うん。
やっぱり地味です。
好きだけど。

8.07.2011

8月6日 召しませジャパニーズスイーツ

同期が二人、泊りがけで遊びに来た。
その目的のひとつは

「白玉を作って食べる」

おかしなもので、普段特に好物だったというわけでもないのに、手に入らないと思うと無性に食べたいと思ってしまうものがある。
ジャパニーズ・スイーツはその典型。だいふくとか、どらやきとか・・・。

幸い、小豆は首都の市場でみつけた。
同期のところに彼女の実家から白玉粉が送られてきて。
私は6月に来たN夫妻に頼んで抹茶を入手。
かくして体制がととのい、「抹茶白玉の会」を決行することに。

さあ、白玉づくりスタート!
練って丸めてゆでるだけ。超簡単。
・・・なのに、油断して水を入れすぎる。
玉にできない。ゆるゆる、
仕方ないので、スプーンですくってお湯に落としてゆでる。
すいとん状態。
形はへらべったくなってしまったものの、まあ、もち的な物体は完成。よしよし。
仕込み済みのあんこを乗せ、御伴に抹茶や緑茶を淹れてできあがり。

・・・いい機会なので職場のウガンダ人にも声をかけておいたところ、
大学出たての若い飼育ボランティア テディが食べに来てくれた。
国籍も文化も肌の色も違っても女子のスイーツ好きは共通。

ただ、他の隊員の経験談を聞くと、ウガンダ人はけっこう食べ物に保守的なので、日本食をふるまっても拒絶される、ということも多いようだ。
たとえば
「甘い豆はありえない」という理由であんこに拒否反応。
「肉は肉として形が見えていないとダメ」という理由でとんかつに拒否反応。
などなど。

さて、白玉はテディの口にあうか・・・
さすがは若くて柔軟な女子。
見た目や先入観での拒否反応は全くなく、白玉とあんこを食べる。
美味しいと言ってくれる。
よかった。
でも緑茶と抹茶は苦くて「薬みたい」とのこと。
体にいいのである意味薬と言えなくもないが。
こっちは紅茶もコーヒーも砂糖をたっぷり入れるのが普通。
甘くないお茶はありえないようだ。
ためしに抹茶に牛乳と砂糖を加え「抹茶オレ」にしてみる。
これは「コーヒーみたいで大丈夫」と言って全部飲んでいた。
ウガンダ人にとって摩訶不思議であろうこれらのスイーツを食べに来てくれた彼女のおかげで、異文化交流も兼ねた楽しく充実したお茶会になった。

スタッフに対して日本食の紹介はこれからもやってみようと思っている。
次は北の大地のローカルフード「いもだんご」あたりを作ってみようかと。
じゃがいもはたくさん手に入るし。
ただ、ウガンダ人は
「イモの形状をとどめていないイモ(=マッシュポテト)に対する拒否反応」を示したという証言もあるので、さあどう出るか。
最も・・・
彼らの主食「マトケ」もバナナの形状はとどめていないんだけど・・・ 
解せない。

久々のモチの感触とあんこはとても美味しかったけ。
でも食べるのと喋るのに夢中で、写真撮るのを忘れた。 
不覚。

8月5日 スクールトリップ ハイシーズン

今日は今年のはいってスクールトリップが一番来ており、どこ見ても生徒・生徒・生徒だった。

 第2学期の終了間際にあたる7月末から8月上旬は、学校の「スクールトリップ」が盛んに訪れるので1年で最も忙しい時期らしい。
普段はのんびり座っていてあまり出動の機会のないボランティアガイドらが、今日はガイドを受けて朝から立ち働いている。

午前中、カメたち餌をやりに向かったら、いつも午前中は閑散としているのに、今日はもう既にカメを囲う低い石垣をぐるりと子供が取り囲んでいる。
・・・いきなり餌だけ撒いて帰るのもあまりにも不自然なので、エサをやる頻度とか、年齢の数え方など簡単なことを話しながら給仕する。
けっこう喜んで聞いてくれる。
こっちでは小学校に入ってから皆、公用語の英語を習いだすので、たぶん語学のレベルは私とどっこいどっこいぐらいだろう。彼らにとって簡単な言葉で説明できているからちょうどいいのかもしれない。


昼食時にガイドボランティアの子に
「今日は忙しいからあなたもガイドやらない?」と言われたものの、
ガイドのためのトレーニングも受けてないしなあ、と思い、とりあえずは断る。
(あれ?でも新しいボランティアとかインターンがいるけど、トレーニングしてるとこって見たことないなあ。 )

・・・最も、喧騒で事務仕事など全くはかどらないので、
午後はカメラを持って園内を回り、混雑の様子の写真を撮りがてらガイドを観察。
 
午後からはガイドボランティアは本当に忙しく、待機場所に戻るや否やすぐに他のグループを引き連れて出かけていくような状況。
(・・・軽く既視感を覚える)
いよいよガイドが足りなくなり、
「今日マラリアなのよ~」と言いながら同僚べリンダもガイドに出動。
・・・マラリアって・・・おーい・・・。
ガイドが戻るまで入り口で待機する学校もあり、それが更にエントランスの混雑を増している。
予約制というわけでもなく、来たその場で学校が申し込む場合も多い。

混雑の様子を撮影中、ダチョウの「旦那」とうっかり目が合う。
・・・奴は知っているスタッフを見るとすぐに近づいてくる。
認識されるはうれしいが、今日は こっち来ちゃだめ。子供たちの前にいなさい。
だめだめ、来るな来るな。あっちあっち。
あああだめだよ~身内じゃなくてお客様のほうに・・・
ここで座るな~!踊るな~!ダチョウ!!!

クレイジーに踊るダチョウと子供らの間に挟まれてしまったので、説明せざるを得ない状況に追い込まれる。
ひとりのガイドが連れている子供の数が多いので、列も広く長くなり、ガイドとは離れすぎていて説明が聞こえない生徒もいる。
しょうがないし、本人らも先生もあまり気にしていないけれど、何か話を聞いたり質問が受け付けられると嬉しいようだ。
ちょっとずつ、写真を撮りながらフォローを入れる。
興味を持ってくれるのは、こちらも嬉しい。




特に混んでいたということもあるかもしれないが、ガイドの説明の内容は動物の名前を教えることがメインになっている。
ぶっつけで何とかやれないこともなかったかな、というのが感想。
ポイントポイントで説明できたのは、飼育員の仕事しながらけっこういろいろ情報自体を仕入れていたのが実になっている。
(その為に飼育もやっているという面もあるしね~)
多分来週末にスクールトリップが押し寄せる波がもう一度あるので、次は手伝えるように誰かにここのガイドやり方を聞いておこうかと思う。