7.25.2012

7月25日 JINJA Agriculture Show


ウガンダ随一の観光地JINJAでは、毎年7月下旬に「農業祭」が開催される。

1年に1度の大イベントなので、
ウガンダ全土から
様々な団体が展示&販売用の農産物等をもって集まってくる。


では、展示ブース。

こちらキャベツその他お野菜。

こちらタバコ。

んで、こちらはお米。

と、
基本、畑。

毎年恒例なので、数か月前から仕込んでいるのだろう。
隣接して農機具や肥料の展示なんかもある。

ウガンダにどんな作物があるのか、色々見れて楽しいし和む。


畜産もあります。


豚も展示即売中。
豚は初期コストはかかるものの、軌道にのるとかなりいい商売になる、とのこと。
ムスリムの方への配慮として、「豚肉」になった暁には「Pork Joint」と呼ばれる専門のお店で売られることになる(大体、表通りからちょっと影になったところにあるので探しにくい)。


もちろんウガンダの主食マトケ品種コーナもあります。

ずらりと房で並ぶマトケ。
近くで見ると全部違う品種の名札がついている。
・・・でもぱっと見違いが全くわからない。
試食(食べ比べ)コーナーほしいよなコレ。


果物を使ったジュースやジャム、ドライフルーツ蜂蜜を売りに来ている団体もたくさんある。
大体どこも原料は似たりよったりなのでセールストークが重要。
「サバンナの花から集めた」とプッシュされた蜂蜜をつい購入してしまう(森で獲ってるやつより珍しい)。
あ、試食&物色に夢中で全く写真をとっていなかった・・・。


さて
お祭りなので付随していろんなお店が出る。
ケニアあたりから出稼ぎのクラフト屋さんも出る。
雑貨屋や古着屋など生活用品のお店も出る。
お祭りと言えば遊園地=アトラクション系もある。
(うちの配属先の「移動動物園」もその一環)

ウガンダのお祭りの名物のアトラクションは何と言ってもこちら
「恐怖の空中回転ブランコ」

・・・どーひいき目に見ても、作りが甘い。
フツーの椅子が、鎖でぶら下げられていて、申し訳程度にシートベルトみたいのがついているだけ
本日はまだ人出がそーでもないので、乗客がスカスカでも回っていて見るからにバランス悪い。
乗客のほうももいい度胸で
空中で回りながら隣の椅子に(振り子の原理で)近づいて行って、手をつないだりはなしたりして遊んでいる。
この遊具、絶対そのうち誰かが空を飛ぶ・・・間違いない。


農作物から服、動物、クラフト、遊具・・・。
ウガンダ人が興味があるものがごちゃごちゃと満載のこのお祭りは、1週間ぐらい続く。

7.20.2012

7月13日 Rhino Children Camp 3日目

3日目、最終日の朝。

全て終わってあとは帰るだけになっているはずが、
当然のようにプログラムは消化しきれておらず、
まとめの時間と閉会セレモニーがココにはみ出した。

7時から起きてまとめの作業。
遊びに来ているんじゃないんだから、まとめは大事です。
(一部は大人の都合だけど・・・)
がんばれ。

1つは私が提案したもので「宣言カード」作り。
1日目に作ったサイフンペーパーをちょっと加工。
形と数を整えて、ぺたぺたサイのハンコ(消しゴムで堀った)を押す。
・・・大人もハンコを欲しがったので
そのへんの紙切れにもぺたぺた押して渡す。

これに、
「これから動物や環境のために自分がすること」
を書いて、持ち帰ってもらう。

モノがなくなっちゃうんでひとりひとりカードと一緒に記念撮影。
あ、サイがさかさまだよ・・・
たまに自分の今日の「誓い」を見て思い出してね。


そして、Journalを作成=お絵かき。
「今回のキャンプで印象に残ったことや動物」を描いてもらう。



日本でも子供の絵というのは基本的に興味深いけれど、
ウガンダの子供の絵はこんな感じ。

・・・Monkeyがかなり人に進化しつつあるかと

短足で目つきがアレな国鳥様・・・

色遣いがきれいだ

・・・なぜこんなに哀愁漂っているかなOstrich・・・
  
皆、かなり味のある絵を描きます。
特に色彩感覚に「ほお」って思うものが多い。
あと、デフォルトしてむりにかわいくしていないところがいいな、と思う。

でも、
2日間にサイだけでなく、
ヘビなんかにも触ったし、
ライオンにエサもやったし、
ひととおり様々な「ウガンダの野生動物」を見ただろうに

かなりの確率でアフリカ原産ですらない「インドクジャク」を描いているのは何故?
(そりゃ、きれいだし私も好きだけどさクジャク・・・)

何か解せない。腑に落ちないのは気のせいか。


その後、園長ジェームズ君の到着を待って閉会セレモニーを開始。
先生や来賓等の長話の後、ひとりひとりに修了証書と記念品を渡して終了。

何だかいろいろふりまわされましたが、とにかく終わった。
終わったよやれやれ。

***
本当は、ここが北部に教育の拠点を持つか、
北部に拠点のある某かの団体と協力するかして
(ところで・・・UWAは一体何をしているんだ?)
現地でより多くの人に普及啓発ができればいいのだけれど、
それが難しいので一部の地域や人にフォーカスしてプログラムを実施し、そこからの波及効果を狙っている。

レンジャーになりたい、動物学者になりたい、と将来の夢を話す子供たちの中には
「将来はよいポーチャー(=密猟者)になりたい」
と、全く悪びれもなく話す子もいた。
その子の村は密猟者が多いところらしい。


今回来た子供たちが村でリーダーシップをとれる年頃になるのは、まだしばらく先。

7月12日 Rhino Children Camp 2日目

2日目。

昨日に引き続き案の定、
ぼろぼろと予定がキャンセルになってスケジュールの変更が続出のなか、

変更で生じた隙間時間を子供らが見逃すわけはなく、
これ幸いと遊具で遊びまくっている。


本日のWildlife Gameのお時間。

自分で全部やってもいい経験にはなるが、
折角これまで参加型の環境教育の方法についてワークショップ(WS)などをやって
現地ボランティアとかに指導してきたんだから、
一連の仕上げとして彼らに実践させてみようかと。

WSの中でも、考えたアクティビティをお互い実施しあう時間はとったものの、
正直なところ身内相手だと
内輪受けに終始してグダグダになっておわるだけ。
ちゃんと彼らがビジター相手に実践する機会を設けたいと思っていた。

希望者をチーム分けして企画させるなど2週間前から調整をはじめた。
しかし準備とか予定とかがウガンダ人は本当に(以下略)

・・・教訓。
いざという場合は全部自分でやる覚悟がないと彼らに仕事は頼めない。


まあ紆余曲折はあったものの、
基本的に現地ボランティアにゲームをやらせる方向で仕込んだ。


最初のチームによるゲームは
「捕食者と被食者」
生態系の大変スタンダードなテーマで、
基本的に肉食獣と草食獣2手に分かれて鬼ごっこ。

ただし、今回のはルールがちょっと複雑で。
捕食者はライオン、チータ、ハイエナと3種類。
→それぞれ狩りのパターンが違うのでそれを表現したいらしい。
チームライオンとチームTree(後述)の子たち。
緑のもさもさはライオンの鬣のつもりらしい。
ウガンダ人、コスチュームへのこだわり強いです。

被食者もウガンダコーブとかインパラとか色々。
→それぞれ逃げる戦略が違うのでそれを表現したい。
と、趣旨はいい。

でも。


それ全部まぜこぜで同時進行させるもんだから
何を表現したいのかわからず、わやな状況になる。

とはいっても、アクティブな動きを伴うものは、子供は無条件に楽しそうではある。


そんな中、かわいそうなのは「Tree」の役の子。
ただゲームフィールドの「境界を示す」ために立ってるだけ。
追っかけたり逃げたりしたいよな~子供だもん。
はじっこに立ちっぱなしだから説明もよく聞こえていないみたいだ。


次のチームによるゲームは
「サイは何故絶滅したか?」
今度は密猟者とサイの追いかけっこ、
だけど、シナリオが決まっているからロールプレーの要素のほうが強いか。

また役がいろいろあるわけだが、今回は木ならぬ

「国境」の役がある。
もちろん立っているだけ。
・・・その手のもの人間がこなすのがこの国の演劇では必須なんだろうか?

そしてゲームのスタートは、
密猟者がレンジャーに賄賂を払うところから始まる。

ディテールにこだわり、
本物さながらにコソコソやるもんだから遠目には何やってるかわからない。
流石に「ナレーションを入れたら?」と言ってみる。


・・・別に今回はじめて気が付いたわけではないが、
アクティビティを企画させたりしててつくづく感じたウガンダ人の特徴。

①単純化とか省略をしない(というより、できないのか?)
②ロールプレー大好き
③計画的に準備することができない
(直前に慌ててやればまだいい。本番がはじまってから「アレは?コレは?」と言い出すので、結果グダグダになる。リハーサルとかもやらない。)
④相手の反応をあまり気にしない
(・・・相手が理解してるかどうかを意識していない)
⑤自己評価が異様に高い
既存のプログラムとか、前にやった内容を参考にしないで常に自分らで1から作る。
というか、思い出そうにも覚えていない可能性が高い。
他の内容とのバランスなどは考えない。
で、どんなに失敗しても実施後はすべてが「Well done」で反省なし。


もちろん彼らの得意な面や嗜好を活かすのはいいことだ。
しかし、
完全にまかせておくと全部似たような傾向に走ると想像がついていたのと、
既存のものを1個ぐらいは自分でアレンジして使うこともしてほしかったので、
最後のしめのゲームは教えたやつの中から選んで、オーダーして
「ネーチャーループ」*をオーダーしてやってもらったた。

*こちら参照。

「こんなゲーム簡単すぎるから全然余裕でできる」
頼んだ時の彼らのコメントからは、シンプルなものをやや軽視している感があった。
でもやり方が単純でも扱っているテーマが複雑だからね。
生態系。
子供にそのつながりや大切さを伝えられますか?

色々教えたけど、ココも理解してもらえたらなあ、というポイントはまだまだ多い。
彼らの嗜好とは真逆だけれど、
「やり方が単純なものが方法として劣っているとは限らない」こともわかってほしい点のひとつだ。

ゲームを通して伝えたいことが伝わるかどうかが大事。
知識として知ってもらうだけじゃなく、「感じて」もらうことの大切さ。

一応、それそれの持つカードの動物や環境がひとつの輪になったけど、
それぞれの関係をつなぐ進行にはだいぶフォローを入れた。


教えることよりも伝えることは難しい。
「楽しかった」を超えて、子供にも実施者であるボランティアにも何かが伝わったんだろうか。


確かめようがないけれど、いつも自問することになる。

つづく

7.19.2012

7月11日 Rhino Children Camp 1日目

本日から「Rhino Children Camp」
先週のグル出張の続き物のプログラムだ。

ウガンダ北部から、お迎えに行ったうちのバスに乗って、子供20人と先生5人(+その他)がこれに参加するためにやってきた。
(アレ? 大人が予定より増えてる・・・)
*なんで北部なのか、Rhino(サイ)なのか等はこちら参照。



これから3泊4日で、
サイを中心に、野生動物や環境保護について色々体験したり学んだりしていただく。

でも1日目と4日目はほぼ移動だけなので、実質は2日間で。
そこにバッテラの飯粒も真っ青なぐらい予定がギュウギュウ詰め込まれている。


・・・このスケジュールは絶対こなせない、と確信できるが置いておこう。面倒。

とりあえず自分らの朝食の前にチンパンジーの朝食見学からスタートし、

午前中いっぱい

仔ぱおんと触れ合ってみたり、


トラクターに乗って餌やり体験してみたり、

楽しいよな~コレ。
大人だってやりたいもんな~。



さて
2日間とも、昼食後2時間ほどが「Wildlife Game」の時間ということになっていて、
要はなんかアクティビティしながらお勉強する時間。
わたくし今回、2日間この担当を頼まれている。

ということで

Wildlife Game1日目のメインアクティビティは、
4月にここのガイドボランティアに試した教えた
サイフンペーパー作り!

絶好のチャンス到来。
今回コレをやらずいつやるんだ!


サイ糞繊維のほかに紙漉きの材料として古紙を使うので
ついでにリサイクルとか、資源の大切さなんかも教えてみる。
紙が森の木を切って得られることや、
プラスチックが地面掘って得られた石油から作られるってこと、
つまり、動物の生息地を壊して得られているものかもしれないってこと、
大人も子供も知らないからね。

レクチャー後に紙漉き作業開始。


子供のいいところは、
素直に雑誌でもトイレットペーパーの芯でもお好きな古紙をそれぞれ選んでくれるところ。
(ボランティアに教えた時はみんな白いかみばっかり取りたがった)
用意してあったいろんな種類の紙を選んでくれたので、いろいろミックス。
仕上がりが楽しみだ。
でも基本的にぶきっちょなのと、数が多いので、漉く工程は思ったより時間がかかった。

紙漉きのときは先生らは参加する気配なくだらだら座っているだけだったものの、
作り方の説明そのものには大人たちの食いつきがむしろ良く。
特に、時間の都合上事前に済ませてあったサイフンの処理工程にたいへん興味を持っていたので、紙漉き終了後に少し時間をかけて説明。
ベリンダが書記をして行程の説明をアシストしてくれる。いつもありがとう。

で、処理工程というのは
1) フレッシュなサイ糞を用意
2) 10回ぐらい水で洗って濾して、を繰り返す
3) 1日か2日、水はったバケツにつけておく
4) 2時間×3日煮込む。
・・・別にぶっ通しで半日ぐらい煮てもいいのかな~
   あれば、煮込み時に重曹(ベーキングパウダー)を入れるとよいかも。
   要するに細かくしやすいぐらいわらかくなればよろしい。
5) 細かくする。
6) 天日で乾燥して保存

こっちもまだまだ試行錯誤中なのでこれでベストとは思っていないが、
とりあえず時間がかかるだけで難しい工程はない。
でしょ?


と、言ってみたところ、
なんとなく漂う「でも、めんどくさいな」感。

では。
ここで本日の切り札を登場させる。


ザンビアの空港で見つけて買ってきたお土産


ゾウ糞ペーパー製のカード!


「こんな感じで(これはゾウ糞製だけど)お土産になっている所もあって
野生動物に関心のあるマニアックなムズング旅行者はウッカリ買っちゃうわけだよ~
私のような~!


実例の説得力、強し。

露骨に空気に勢いが戻って、いろいろ細かい質問が出る。


野生動物が生息しているAdvantageは、
金銭に換算できることや物質的な面だけもではないんだけれど、
やっぱり
「役に立つか」「金になるか」
というのは興味を分ける大きなポイントらしい。




「肥料にもよさそうだから、とりあえず今回フレッシュなサイフンをもらって帰るわ!」
と言ったのは今回オマケでついてきたSub-County(地方の役所、まあ市役所的な)の職員のおばちゃん。
バスに積んで延々6、7時間持って帰る気らしい。


サイ糞本体はともかく、
本日作ったサイフンペーパーのほうは、
もちろん子供らに持って帰ってもらうつもりだ。



とりあえず乾燥させないといけないので、今日はここまで。
仕上げは明日か明後日に。

7.11.2012

7月6日 ちゃんと数えてます

「来月から入園料2倍に値上げします!」

という情報をいち早くキャッチしたわけではないと思うが、
ここのところの園内の混みっぷりはすごい。

今、ウガンダの学校は2学期目(7月末or 8月第一週で終了)。
2学期の恒例行事にSchool Tripを入れている学校が多い。
トリップの延長でそのまま休みにしたいので週末にぶつけてくる学校が多く、金曜日は特に混む。
更にそのまま長期休みに入っちゃえる学期末の金曜日ともなれば
混雑を通り越して混乱以外の何物でもない数の学校が来る。

ある程度込まなきゃ商売あがったりなので、それはそれで困るのだが。
本日は朝からまるで学期末の金曜日のような混雑っぷり。

いつもガイドに出ないオフィサーも出ずっぱりで。
「ペンタゴン(メインオフィス)に座っている職員全員をガイドに引っ張り出してやるわ!も~!座ってるだけでしょど~せ!」
と、べリンダがガイドの合間に電話をかけまくっている。


目の前の私に「お前も出ろ」とは言わないが、空気を読むに、
これは本日いよいよガイドデビューすべきであろうか。
知識的には流石にもう十分園内ガイドぐらいできるよ。
しかし、やはり言葉の問題が大きい。
相手が払っているお金は一緒だし。
・・・
いよいよガイドが不在で
「も~このチャイナでいいよいないよりマシ」
と先生たちが言い出すぐらいまで様子を見よう。


昼食のためペンタゴンから出てきた敏腕園長秘書のジョアン。
おもむろに、


がしゃん!


ゲートを閉鎖。
「ちょっと私たちにも昼食とらせて下さい。スタッフみんな死にそうなのよ」

・・・その手、アリなのね。


昼食後。
ガイドはどうにか足りていそうなので、その他の混乱を何とかしようかと、入り口と出口をスムーズに流す「交通整理」に立ってみる。
混雑時は入口と出口を分けるので(普段は一緒)、人の流れを見ながらこれを指示していく。


混乱が生じる一番の理由は、
だいたいの学校が人数をごまかして入ろうとするから

学校団体は予約すると入場料が安くなる。
だから大体が予約しているので、その時に人数を聞いて料金も言っている。
で、受付で予約時の人数分支払っていただく。
ここで、多くの学校が
「数百人いるんだからちょっとごまかしたって大丈夫」
的なノリで、予約時より先生も生徒も多く連れてきている。
(本当に学校も来ている生徒数を把握していない可能性もがある・・・)

しかし、入場の時、こちらは生徒をちゃんと1列に並ばせてカウントしております。

当然、ばれる。

追加で支払ってもらうよう先生に伝えると、先生同士で相談を始める。
あわよくばそのままやり過ごそうとして、なかなか支払わないケースも多い。
支払うまでは残りは入れない。絶対に。

で、その間に次の学校が来る。
また数えて入れる。お金足りない、止める。

で、またその次の学校が来る・・・。

ってなことを繰り返しているうちに、どんどん入口前に学校が溜まってしまう。

これ、3校溜まっているところ。
入れません。払うまで。

追加でちゃんと支払う学校はまだいいとして
支払いがない場合、かわいそうだけれど入場はさせてあげられない。
一応、商売ですし。

だから、
うちのオフィス(入口の外にある)の前の芝生には、
たまに入れなかった生徒たちがだらだらとたむろして中に入ったグループを待っている。

・・・この場合、残る子たちを、どうやって決めているんだろうか?
どの学校も遠足費用は生徒にある程度負担させる仕組みなので、
基本的に払える子が来ているはず。
払っていない子が含まれていて、その子らが置いておかれるなら仕方がないとして。
たまたま後ろのほうにいた子たちだったら超アンラッキーだな・・・。


しかし、
やりゃあできるんだから、
他のモノの数もこれぐらい正確に数えてきっちり管理してほしいと思うのは私だけか。

7.05.2012

7月4日 グル出張


ウガンダ北部グル地方。

LRAの影響で比較的最近まで混乱が残っていた地域である。
弊社の安全基準では
「お仕事なら条件付きOKだけど個人で遊びに行っちゃダメ」
とお達しが出ている地域。

だから、出張のお誘いなんかがかかった日には

そりゃ行きますとも、ええ。



11月に訪れたMurchison FallsNational Parkの更に上流側を渡って北部へ入る。
公園外だけど草原と森が直線道路の両側に続く。
裏Murchison Falls。
時々草原からにょこにょこと
キリンの首がのぞいたりしているので油断ならない。

宿泊した北部の拠点都市グルはそれなりの規模があったものの、
それ以外のコミュニティは至ってのどかで、お家もほぼ純ローカル仕様の藁葺きBanda。

お仕事会場はそんなコミュニティ内にある1952年創立の古~い小学校。
ここに近隣の先生を集めてワークショップ(WS)を開催した。


今回のWSは、配属先が5年ぐらい外からファンドをとって続けている
北部地域を対象とした野生動物保全のための普及啓発活動「Rhino Program」の一環。
ウガンダではサイが絶滅して久しく、現在はケニアからもらってきたシロサイを飼育下で増やしているところ。将来的に野生下へ再導入する計画がある。
最後までシロサイが生き残っていたのがMurchison Falls周辺なので、導入もこの地域からスタートさせる構想。
但し、
増えたシロサイをいざ放したところで「肉だ~」「角だ~」と獲られちゃったら全く意味がない。

そんなことが起きないよう、若い世代を中心に地域の人々を教育するという目的の下、「Rhino Program」では
1)現地で先生を対象とWSの開催
2)子供を20人ぐらい選んでうちの配属先へ連れてきてのキャンププログラムの実施、
という、2段構えの普及啓発を実施している。


私のメイン担当は何かと言うと、グループディスカッションに入る前にちょっとゲームアクティビティを紹介すること。
ボランティア相手にこの手の技術のワークショップをやっていたのが一応評価されたようでして。

本日はポピュラーながらディスカッションの導入になりそうなゲームをチョイス。
動物とか環境とかが描かれているカードを用意し、参加者それぞれに持ってもらって、お互いのカードの関係をどんどんを糸でつないで生態系のネットワークを可視化していく。
もちろんカードの中には「シロサイ」と「人間」が含まれております。

「大の大人」でも皆がのりのりでやってくれるのが助かる。ウガンダ人のいいところだ。
私が質問しながら、糸玉を持って人と糸の間をぐるぐる動きまわって関係をつないでいく。
いや100mの糸ってけっこう長いわ。

ウガンダバージョンのカードを作っていての懸案は、
どうしても「でかい動物」に偏りがちで生態系のバランス的にどうよ、
という感じなってしまったことだった。
でも今回は先生方が見事にこじつけ関係を説明しきってくれたのネットワークができた。
評判もなかなかよかったみたいだ。


ゲームで生態系のつながりを再認識して頂いたところで、4つのテーマに分かれてグループディスカッション。

皆さんが書いている間暇なので、子供を撮影して遊ぶ。
平日だから生徒も普通に授業を受けに来ている。
これ、人を指さすもんじゃありません、たとえ文化がちがったって。


それでは、テーマごとに先生方の回答を抜粋
(()内の私のコメントはオプションとしてお楽しみください)

Q1 この地域が直面している環境問題は?
A) プラスチックとかのゴミ処理システムがない(燃やすなって法律はあるのにそれに代わる処理システムがないこの矛盾よ)
A) 野生動物の被害(特にゾウとかばバブーンはよく聞きますな)
A)雷多すぎ(へ~)

Q2 この地域から「サイ」はどうして絶滅したのか
A) 密猟(うん)
A) 政情不安定(これも大きいね)
A) 草や水を求めて移動した(気候変動とか環境破壊の影響もあるよなあ。動物に国境はないし)

Q3 この地域にとって「サイ」はどう特別なのか
A) ある部族のトーテム(何族か聞き忘れた)
A) 国の誇り(おお!)
A)  根拠がないのに薬効を信じている輩もいる(漢方薬のことね多分)

Q4 この地域への「サイ」の再導入を成功させるための提案は?
A) エコツーリズムセンターを作る(誰が?)
A) 教育を推進する(アンタらも推進する側なのだよん)
A)  各村がボランティアを出して保護活動をする(・・・)

回答も興味深かったけれど、
もっとすごいなと思ったのは進行役を務めた現地コーディネーターの先生が
「自分がまずできることと、自分が人と一緒にできることを常に問いかけていこう」
と、ちゃんとまとめていたこと。

来週は、参加した先生の中から3名が子供たちを連れてキャンプに来る。


帰路、飼育課長オピオが車窓から覗く光景を見ながら色々教えてくれた。
彼はこの地方出身だ。
棘のある樹種はゾウ除けに植えているものだとか。
グループで動物が近くに来ていないかパトロールしているところだとか。
野生動物が多い分、関係も色々大変で密なのだろう。
色々試しながらこの国とこの地方にあった共存の方法が見つかっていくのだと思う。

で、その後車は「お土産」の仕入れモードに突入
帰路上のあちこちのトレーディングセンター(市場)で停車し、
オピオが現地語で値段交渉してエンコッコ(鶏)やら炭やら安く買いたたいていく。

荷台に放り込まれていくエンコッコ―ず。
公務でやるなよおいおい(駅でお菓子買って帰るのとはワケが違うんだから)っていうのはともかく、
地方のほうが安くいいものが手に入る理屈は日本と同じ。

やっぱりいろんな面で
地方のが好きみたいだわ、私。
ここでも。