3.10.2011

3月10日 サイの採血

「今日はサイの採血やるよ~」と、部署に連絡が入り、
手が空いているならカメラ持って写真を撮ってきてということになり、出動。
私がいることで人手はともかく
カメラが一台増えたのは確実に喜ばれていると思う 
(人には使わせないけど)。

シロサイはここの動物園の目玉だ。
非常に数か少ない貴重な種で、ウガンダでは野生絶滅してしまっている。
ここにはオス1頭、メス1頭がいる。
いつもは広~いスペースで、のんびりしている。

実はシロサイについて、気になっていたことがあり、今日は確かめる絶好のチャンスのような気がした。
動物の展示の前の看板に書かれている内容を勉強がてら読んでいたところ、
「サイの角には毛が生えている」
とな。

毛?
角でしょ?
硬くてつるつるでは?どこに生えるの?


で、採血のためバックヤードに入っているサイと対面。
お顔どアップ。

はい、毛。ありました。
角の下のほう。薄茶の汚れみたいにみえるやつ、毛でした。
見た目は亀の子たわし。
どさくさに紛れてもちろん触る。
見た目どおり、感触も亀の子たわし。
ついでに皮膚は車のタイヤのような分厚いゴムみたいな感じ。


それにしても、こんな巨大で角までついている動物、暴れたら洒落にならない。
採血のとき保定とかどうするのかな~と思っていた。

作戦。まず、エサで気をひいておく。

その隙に接近して耳たぶをごしごし、たわしで洗う。
ここが一番皮膚が薄くて、毛もなくて、採血しやすいのだろう。          
サイも慣れている。飼育員が触ったぐらいではあばれない。
続いて消毒して、意外と針の細い注射器登場。
血管めがけてぷすっ!
すかさず飼育員、サイから逃げる!

ここでサイもさすがにびっくりしてちょっと動くのだ。
(1度、首を振ったはずみで注射器がすぽんと飛んで行った)
でも、すぐにおちつくので、そっと近づいて採血続行。

 血液を吸い上げたら、注射器抜いて、消毒。
各個体、両耳採血して終了。

と思ったら、採血後、もうひとつ大事な作業が。
血が出ているので、ハエが寄ってきやすい。
だからハエ除けの薬を塗る。

サイの頭から背骨のラインに沿って線上につーっとかけていく。
そうすると両サイドに薬が徐々にひろがっていくのだそうです。

採血は最低でも月1回の頻度で実施。
健康管理は大事だからね。

本日、写真のうち一部は
・・・檻の中に入って撮っていました。
久々に緊張感のある動物と近距離。
どきどき。