先週に引き続き、Lutembe湿地の調査へ行く。
今回のポイントは目の前にすぐ巨大なパピルス群落が広がっている。
パピルスに分け入るデイビット
「あ~ 無理だここもう湖だ。地面はカバーだけだ。沈む~」
だって湿地ですから。
「胴長」がほしいところだ。
・・・この国に水辺の必須アイテム「胴長ぐつ」は存在するのだろうか?
足場のしっかりした砂採り場の側のパピルス群落を見つけ、調査開始。
隣では水に胸までつかりながらセボ達がせっせと砂を掘っている。
砂の採取で湿地が荒れている現実がある。
が、私としてはまず目の前の疑問として
何で住血吸虫のいるビクトリア湖の水に平気で肌をさらせるのかが大変不思議。
皮膚感染なので、慣れているから免疫ができるという類のモノでもないだろうに。
マメに薬を飲んで治療するのか?
日本の低層湿原に繁茂するヨシと同じで、パピルスにはフィルター作用がある。
生活の排水がそのままビクトリア湖に流れ込んでいるところを無料無償で浄水してくれているわけだ。
刈り取ってカゴやゴザを作る材料にもなる。
パピルス偉い。
種同定をしながら、あれも薬草、これも薬草、と植物屋オセノが教えてくれる。
薬草の利用はウガンダの習慣、文化のひとつだ。
呪術医と呼ばれる人たちに使われるのも、多くはこういった自生植物なのだろう。
これは私にもシソ科ハーブ系のお仲間とわかる特徴が満載。
爽やかな芳香あり。
咳と熱に効くらしい。
直接肌にもみ込めばエッセンシャルオイルや香水がわりにもなる。
ちょっと採取し帰ってからハーブティーとして試飲することに決定。
これは毒。
「よく効く」そうで。
ってことは物騒な用途にも適していると。
・・・多分、盛られる機会はないと思うけどよく覚えておいて気を付けよう。
湿地とその周辺には「有用植物」が多いというのもウガンダで湿地保護を推進する理由だ。
それは文化と自然の両方を守るということだ。